キラキラの方へ。

しがないミソジのゆるふわ雑記

雨がふっても一人:初 FUJI ROCKの話(道程編)

FUJI ROCK FESTIVAL'17へ行ってきました。

意識高い系音楽リスナーか、リア充なアウトドア派か、SNSを駆使するパリピ以外には居場所がないと思っていたところへ、とうとう。結論的には、そのどれでもない、内向的でインドアな一般人(=私)が一人参加で行っても充分に楽しめました!雨に次ぐ雨でも。

これ↓書いたときには、まさか行くことにするとは思ってなかった。

chikachika04.hateblo.jp

 

【目次 】

 

なぜ、今さら書くのか

FUJI ROCKから早1ヶ月が経とうとしています。元々ブログで報告するつもりはありませんでした。自分の中だけで充分満足だったのと、音楽を語る能力はないという自覚があり、しかし特異なエピソードはなく、その後珍しく時間が取りにくい時期が続いたため。すでに思い出として完結していました。

そこにふってきた、NEWSの加藤シゲアキ氏がFUJI ROCKへ行っていたという情報。「わー、私も行った!」という純粋な驚きと、「報告しておかねば、来年行った場合に加藤さんに影響されたと思われるのでは…」というみみっちい自意識により、書くことにしました。我ながら浅はかな理由。『装苑』『いのちのうた2017』などなど、そして『24時間テレビ』と、「そっちを書くべきじゃない?」案件がたくさんたまっているのですが、とりいそぎ。

ちなみに加藤さんの日程とは少ししか重なっていないです。それに、訪問先ミュージシャンがたぶん違う。J-webとラジオの話から想像するに。(日曜のラジオの内容によっては追記します!)

期待にも嫉妬(?)にも応えられない、単なる報告・感想・覚書ですが、ご興味あれば。

8/28追記:加藤さんの行程については、ざっくりと次の記事でまとめました。↓

chikachika04.hateblo.jp

 

なぜ、これまで行かなかったのか

それは、冒頭に書いたように、私は意識高い系音楽リスナーでも、リア充なアウトドア派でも、SNSを駆使するパリピでもないから。(ザ・偏見)

意識高い系音楽リスナーではない、という話:

恥ずかしながら洋楽はたまーーーに聴くくらい。そんなんなので、ましてやライブに行く対象とは思っていない。FUJI ROCKって”音楽通”の洋楽派が行くものだと思っていた。

リア充なアウトドア派ではない、という話:

アウトドア=団体行動の印象があるけど、そういう友人関係が1mmもない。FUJI ROCKに行こうと誘ってくるような友人もいない。一人アウトドア派(釣りとか?)でも、もちろんない。バイタリティ的にも体力的にも心配。

SNSを駆使するパリピではない、という話:

SNSで活発なコミュニケーションを取るタイプでもない。私生活をアピールする気概もない。むしろ行ったことは隠していたい。

と、いうわけで、行っても場違い感を味わうだけだろうと思っていたのです。

でも、憧れはありました。FUJI ROCKを心から好むような知的でシャレオツなセンスがある人間になりたかったぜ、的な(残念な)憧れが。

 

なぜ、今年行くことにしたか

まず、出演者が気になった。洋楽をほとんど聴かない人間なもので、これまであまりFUJI ROCKのラインナップとは縁がなかったのですが、今年は少なくとも日本からの出演ミュージシャンがツボでした。FUJI ROCKのラインナップ傾向が変わったのか自分が変わったのかは、これまでの出演者を熟知していないのでわかりません。今年のラインナップは90年代を意識していると言われたりもしているとか。その影響はあったかもしれません。思春期は90年代なもので。あと、ここ数年ライブに行く機会が増えてはいたので、洋楽主体のフェスの中で、普段自分が好んでいる日本のミュージシャンの演奏を聴くとどう感じるのか、に興味がわきました。

それに洋楽の方も、興味のあるビッグネームがチラホラ。でも、それはたぶん毎年のことですので、やっぱり日本のミュージシャンがきっかけでした。白状してしまうと。(その後、せっかく行くなら今後聴ける可能性のある出演者より、海外ミュージシャンを優先しようと考え直し、一応そのように動いたのですけどね。)

そして、加藤さんとは正反対のような理由で恥ずかしいのですが、今年仕事が減っちゃって、この時期例年よりもヒマでして…。体力だって落ちてく一方だし、こんなに条件がそろっている今年行かなかったら、もう一生行かないかも、と思ったのが後押しになりました。(仕事がないことへの危機感はどこへ。)

 

参加日程

28(金)に出発~29(土)に帰宅。滞在日程は1日半といったところ。

3日ある日程のうち2日間だけにしたのは、体力がもたないのではないかと思ったから。

1日目と3日目のラインナップを自分の好みによって見比べ、1日目に軍配があがりました。(3日目も色々見たかった!追加ミュージシャンにも気になる人がいたし。)

 

装備(覚書代わりに一応メモしておきますが、初参加でしかもほぼ雨という天候での感想です。それを念頭にお読みください。)

服装:Tシャツと楽な薄手ジーンズ。

感想:〇

足元が泥はねで汚れてしまったので、スパッツ×スカート(短パン)の方が正解なのかもと思いました。着替えのボリュームが少なくて、清潔でいられるのはスパッツなのですね。スカートだったら、さくっと着替えられるので便利そう。短パンでも良いだろうと思います。(これまでは、イキってる山ガール的服装だと思っていた。ザ・偏見Ⅱ)

 

バッグ:リュック。ぬれること前提の普段使いリュック。中身は全てジップロックに。

感想:〇

問題なし。ただ雨の中で、ジップロックを開け閉めするのは手間ではある。なので、ジップロックのチャックの向きをそろえるとか、分類をしっかりしておくとか、袋の口を見て中身がわかるようにしておくとか、細かな手間が必要でした。それと、意外に腰に負担が来た。ちゃんとしたリュックなら重くても腰に来にくいのかもとも思うので、腰が弱い人は要検討。

 

足元:持っていたトレッキングシューズ。ミドルカットのわりとしっかりしたもの。以前ちょっとした裏山の中をうろうろする機会があり、その時に底の薄いスニーカーで行ってものすごく疲れた経験があったので購入していました。

感想:◎

楽だ…。靴は大事。雨もしみなかった。さすが!日常では長靴も使用していますが、歩きやすさ疲れにくさではトレッキングシューズの圧勝だと思います。ガツガツ移動したい人はトレッキングシューズが安心なのでは。ただ、帰ってきたときに洗う手間は長靴の方が格段に楽でしょう。

 

雨具:レインポンチョ。1万前後のものをデザイン優先で購入。予算的に、ゴアテックスはあきらめました。参加するのは今年だけかもしれない、とその時点では思っていましたので。

感想:△

汗なのか雨なのかわかりませんが、2日目は少々湿りました。2日目に出かける前に防水スプレーとかしていたら良かったのかも。雨予報の場合、やはりゴアテックス級の防水性があるものの方が快適なのかもしれないです。使っていないのではっきりとはわかりませんが。でも、軽い雨なら、1万円前後のポンチョでも問題ないと思いました。

雨具のポンチョ VS 2ピース問題については、ポンチョしか体験していないので判断つかず。ポンチョのすそがバサバサするのは、人に当たりそうだし、地面につきそうで少々気になりました。座ると足が出ちゃって雨にぬれるのも困る。でも2ピースは荷物が心配かな。荷物用のカバーも値がはるし…。(ゴミ袋をアレンジしてリュックにかぶせている人もいました。アイデア。)あと、2ピースは雨模様が微妙な時の、下のズボンをはくのかはかないのか問題がめんどそう。はいたら暑そうだし…。実際雨が激しくなったらはこうと思って、ズボンも持っていっていたのですが、結局はかなかった。ポンチョ+足元に巻くタイプのカバー(チャックつき)が、着脱的には一番楽なのかもと思いました。※2ピースの雨具については全くの想像なんで信用しないで。

 

帽子:紫外線カット&撥水性のものを購入。

感想:×

ゴアテックスとかの防水性帽子を買えば良かったー!3,000円くらい上乗せすれば買えたのに!ここでケチるんじゃなかったー!」と思いました。撥水性のものは雨が続くと水を含んでしまいます。そうなると雨が止んでも重いし、接触しているところが濡れる…。速乾だから乾きは速かったけれど、乾くまでがなにかと不快でした。(防水性なら水を含まないと思って書いてるんだけど、そうよね?含んじゃうんなら、撥水性と同じになっちゃうんだけど。撥水性の帽子でも、防水スプレーをかけていけば良かったのか?) 

それと、かぶり方に注意が必要だとわかった。ポンチョのフードの下にかぶって斜め上を見上げていると、雨が帽子のつばを伝って背中に入ってくる。ダメ、絶対。ちょっと恥ずかしいが、フードの上から帽子をかぶるのが正解だと思う。

 

イス:持っていた、3本脚の折りたたみイス。背もたれなし。

感想:〇

イス選びは、FUJI ROCKでどう過ごしたいかによって選ぶものが変わる気がします。個人的にはこのイスで正解でした。私はよくおススメされているゆったり系のイスではなく、あっさりした3本脚の座面が高めのイスを持参しました。なぜなら、家にあったから。このタイプの良いところは、ちょいと座りたいときにパッと座れること。さくっと出せて、さくっとたためる。(これは楽です。短い時間でもさくっと座れる。)座高が高いこと。(意外に重要な気がしました。まず立ち座りにおける足の負担が少ない。いちいちしゃがみこむのは徐々におっくうになるだろうと思うので。座面が低いとポンチョや荷物が地面についちゃいそうだし。それと見晴らしが良い。座面が低いと前が見えにくいだろうなーと思います。座面が高い分、後ろの人に配慮しなければならないので、座る場所には気をつかいましたけど。)場所をとらないこと。(ゆったり系のイスは自分の足を投げ出して座る感じなので、場所をとるように思います。3本脚はまっすぐ座るのでコンパクト。大きなイスは広げられないくらいのスペースにもちょこんと置けました。)

ただ、頻繁に移動するのではなく、ゆったり陣取って音楽を聴きたい人なら、背もたれも腕置きもあって、体を沈めてリラックスできるゆったり系のイスが良いのかも。3本脚ではさすがにリラックスはできなかった…。

移動と言えば、持っていったイスは肩掛けベルトがあったのが大変便利でした!両手がフリーになるから助かる。ちなみに、たたむのが面倒だからか、リラックス系のイスを頭に抱えて移動する人達がいて、それは危険なんじゃないかと思いました。特に雨でぬかるんだ地面を両手を上げて歩くのはすべりやすそう…。イスの足が汚れていたら、周囲を歩く人も嫌ですしね。 

 

小物:(持ち物リストではない。覚書。)

保温できる水筒

→お酒主体の人には必要ないだろうけど、そうでないなら、あると良い気がします。今年は寒かったので、あたたかい飲み物をそのままキープできるのはありがたかった。体調が悪くなることを極力避けたかったので、お酒類をひかえて、あたたかい飲み物をちびちび飲んでいたおかげでトイレにもそれほど行かずにすみました。

ウェットティッシュ

→必要。手の汚れにも使えるし、イスの脚を拭くのに活用できました。移動する際に、さっとイスの脚を拭けば、服の汚れを気にしたり、周りの人に迷惑をかける心配もなし!

薄手のストール

→便利。寒かった時にはさっと首巻に。雨具の中で脱ぎ着する必要がないので楽でした。暑いときには手ぬぐいとかでも良いかも。

ライト

→持って行かなかったのですが、あった方が良いと思いました。夜はやっぱり足元が見にくい!特にぬかるんでいる場合は見えたほうが安全だなーと。チラホラすべったり転んだりしている人を見かけました。

 

私の道程(誰も求めていないだろうけど、…記録だから!)

移動方法:新幹線+越後湯沢駅からはシャトルバス。行きだけ500円支払い。帰りは無料。

宿泊:オフィシャルツアーの女性相部屋@越後湯沢駅周辺。テントを一人で立てる自信がないし、とにかく体力が心配だったのでしっかり寝る場所は確保。

※オフィシャルツアーを利用したので、オフィシャルツアーの人用の荷物預かり所を500円で利用できました。会場に持って入る荷物以外は、そこへ。もし連泊するなら、ホテルのロッカーも使用できそう。(駅のロッカーは閉まる時間が早いようだったので、使用を断念。) 

 

ミュージシャン道程

<ざっくり>

1日目:7/28(金)

DOCTOR PRATS(スペイン)→グループ魂(日※)→RAG'N'BONE MAN(英)→OGRE YOU ASSHOLE(日★〇)→サニーデイ・サービス(日〇)→ヒカシュー(日)→The XX(英★)→ドミコ(日※)→SAMPHA(英)→GRILAZ(英)→yahyel(日〇)→CHAI(日〇)

 

2日目:7/29(土)

DAY WAVE(米★)→Cocco(日★)→CHRONIXX(ジャマイカ)→THE AVALANCHES(オーストラリア)→THE LEMON TWIGS(米★)→CORNELIUS(日)→TEMPLES(英)→Tempalay(日)

 

↑のマークについて

★:最初から最後まで聴いた、※:ゴメン、つまみ・ながら聴き、〇:FUJI ROCK以前にも生で聴いたこと有

(結局、日本のミュージシャンを見てるっちゃ見てる。それにしても、★マークの少なさ!えげつない回り方をしたという自覚はあります。一人だと、気力がある限り移動しちゃうんだよな…。)

 

<プチ感想つき>

1日目:7/28(金)

越後湯沢駅シャトルバス待ちの大行列だったため、想定より遅れての会場到着。さらに、手荷物を預けたり、リストバンドに交換したり。混んではいなかったけれど、初参加で場所がよくわからず、行ったり来たりしてしまった。)

DOCTOR PRATS @WHITE STAGE(途中から最後まで):とにかく楽しい!金管楽器も出てくるし、演奏しながらの振り付けやステップ披露も。フジロックの一発目は盛り上げ役なんだなーと思った。

グループ魂 @GREEN STAGE(最後の方をチラ見):下ネタの嵐w それでもかっこいい阿部さん(破壊)はすごい。村杉蝉之介さん(バイト君)のサカナ君のマネが異様にうまかった。上がる。

RAG'N'BONE MAN @GREEN STAGE(最初から途中まで):声の力がすごい。太くて低い声が迫力。聴かせる。ワールドワイドな表現力。

OGRE YOU ASSHOLE @FIELD OF HEAVEN(最初から最後まで):『コインランドリー』の頃知って、ここ数年意識的にライブへも行くようになったバンド。演奏はいつものOGREだと思ったけど、どうだったのだろう。かなり前の方で見られた。近くで見ると、どちらのギターがどの音を演奏しているかがわかって良い。(普段からわかれ。)出戸さんは目をつぶって歌ったりするんだなー、馬渕さんの髪は美女だなーとくだらないことも思ったりした。たぶん、28日最大の雨降りはOGRE中。

ORANGE CAFEの方へ昼食に。テーブル・イスがあるテント食堂がある。雨をしのげる場所があって助かった。食べている最中に雨はやんだ模様。)

サニーデイ・サービス @FIELD OF HEAVEN(途中から最後まで):思春期からずっと聴いているけれど、ライブは2回目。改めてサニーデイ好き、と思った。懐かしい曲や甘酸っぱい曲のセットリストでキュンとさせられつつも、熱い演奏を見せてくれた。なんだカッケーな、と。『苺畑でつかまえて』は音源ではピンと来ていなかったのだけれど、歌と間奏が絶妙な曲だとわかった。『セツナ』は好きだと思ってたけど、生で聴くと思ってた以上に好きだった。デザートでも食べながら後方で見ようと思っていた考えを改め、途中から前に移動。サニーデイ好きが集っているのでイントロでいちいちわく。私はそこまでは知らぬな…と反省。

ヒカシュー @Café de Paris(途中から最後まで):私が行った中では一番奥のステージ。すっごい低い声からどっから出てるのかわからん高い声まで多彩で、現代アートのパフォーマンスのような曲もあった。私のFUJI ROCKの幅をアーティスティックな方向へも広げてくれた。行って良かった。

The XX @GREEN STAGE(最初から最後まで):ステキだった。音がすごく今っぽくて、新たなステージに行っている気がした。女性ギターのRomyさんがキュート!ぐっと来たようで、最後にメンバーで肩を組んで去って行ったのが印象的。関係者でもないのに、ホスト国の住人としてちょっとうれしかったな。夜になって、ライティングもきれいだった。

苗場食堂ドミコを聴きながら食事。一度聴いてみたかったのでラッキー。FUJI ROCKで聴くとすごく元気でポップに感じた。食事とドミコであったまった。)

SAMPHA @RED MARQUEE(途中から最後まで):音楽的にはツボではないのだけれど、増田さんが好きなKanye氏とのコラボミュージシャンだということで、興味本位で見に行った(←白い目で見てください)。が、カッコ良かった!SAMPHA氏はパーカッション演奏もするのだね。メンバーが一ヶ所に集まってのセッションシーンに結構上がった。それとビジュアル面のセンス良し。まず衣装が全員白。何かの宗教的衣装かと思っていたけれど、後で写真を見るとただのTシャツだったようで驚いた。アーチ状のバックのライティングが祭殿みたいだったのも、宗教祭事っぽく感じた原因かも。普段聴かないジャンルの音楽に触れられたのは、結果良かった。

GRILAZ @GREEN STAGE(途中から最後まで):強い。(語彙力。)バックのアニメはさすがのGRILAZ。戦闘機から銃撃を受けて逃げまくるなどの、日本だったらちょっと暴力的で浮いてしまうような演出がよくはまっていた。どの曲もかっこいい。

yahyel @RED MARQUEE(途中から途中まで):今回は集大成という気持ちで望んだそう。気合の入りすぎか、ちょっと声が上に外れていたところがチラホラあったような気がする。でも『Once』の安定感はすごかった。高音と低音のバランスが好み。天井のうごめく蛍光灯のライティングも良かった。FUJI ROCKでも映像含め総合的に魅せていた。

CHAI @ROOKIE A GO-GO(最初から途中まで):帰りのバスの時間がせまっていたので、ちょろっとだけ。始まる前からけっこうな人。そしてやっぱり声が好き。でも今回はボーカルの音量を小さめにしてた?もう少し主張しても良いのではと思った。またちゃんと見たい!

越後湯沢駅への最終バス25:00に間に合う。最終を目指してくる人が多く、思ったより並んだ。)

 

2日目:7/29(土)

(土曜の人出はすごい…。普通に行けばサンボマスターの頭から、昨日くらいでもおしりには間に合うかと思っていたら全く間に合わず。土曜日をなめていた。見たかったthe fin.も見られず。両方とも日本のバンドだからいずれ、ね。)

DAY WAVE @RED MARQUEE(最初から最後まで):今回のFUJI ROCKで一番の収穫だったかもしれない。すっごい好みだった。音がキラキラ☆ジューシー!MCであまりしゃべらないところも良い。カバー曲のセンスも良い人のようで、周りの方々がカバー曲に盛り上がってた。後で知ったのだけど、ソロ・プロジェクトなのね。完全にバンドだと思っていた。(早速CDを購入したのだけれど、音源だと少々物足りなく感じてしまうのは何故?私は音源だと眠くなる系の曲が、ライブでは好きなようだ…。キセルも…げふんげふん。)

(食事。雨によってチャイが増量…。座りたいときに、雨の中で立ちご飯、というのがFUJI ROCKで一番つらかったかもしれない。その次が雨の中のトイレ行列。それ以外はそんなにつらくない。)

Cocco @GREEN STAGE(最初から最後まで):私の思春期に埋め込まれている『Raining』。とても楽しみにしていた。気合を入れて前の方へ!初Coccoは想像以上にCoccoだった。Coocoが「神」って言われるわけを実感したような気がする。神聖な存在というか、浮世離れしている雰囲気がある。英語ではハキハキしゃべるのに「ありがとう」が蚊のなくような声なのは何故?愛しすぎる。白いドレスと花束。別れの礼がバレエ仕込のしなやかさだった。歌声も切実だったりやさしかったり、涙腺を何度か刺激された。終了後の移動中、「Coccoのように生きたい」と熱弁している女の子がいて、私には無理…と思った。Coccoは奇跡のような存在だよ。

CHRONIXX @WHITE STAGE(最初から途中まで):少々集中力に欠きながら聴いてしまったけれど、私にとっての2日目のFUJI ROCKの音楽性を格段に広げてくれた。ピースフルな気持ちになった。

THE AVALANCHES @GREEN STAGE(途中から最後まで):楽しい!セクシーなお姉さんがノリノリであおってくるのだ。サウンドオブミュージックの曲なんかもサンプリングされてて、きっとどんな人も引っかかるところがあるのだろう。盛り上がるのがすごくわかる。GREEN STAGEの出演者は誰からも好かれるタイプなのだね。愛にあふれてる。

THE LEMON TWIGS @RED MARQUEE(最初から最後まで):兄弟のキャラの違いが楽しい。兄(たぶん)は「レディース&ジェントルマン」と挨拶し、ひねくれたメロディーのポップな曲を演奏し、弟(たぶん)は兄よりもロックよりの曲で、上半身裸でリンダリンダ的見事なロック飛びを披露したり客席に降りたり。エンタメ的にも楽しすぎた。あと演奏パターンの多彩さに驚いた。二人とも演奏楽器は一種ではなく、ドラムとギター、鍵盤(兄?)も演奏できて、楽器担当のパターンがいくつもあるのだ。サポートの人も、鍵盤もコーラスもドラムもやっていた。で、このごろハモリ好きを自覚してきた私としては、コーラスが響いた。途中で移動しようと思っていたのに、最後まで見てしまい、終わったときには自然に笑顔になっていた。

CORNELIUS @GREEN STAGE(途中から途中まで):これまでコーネリアスは音源で聴く系音楽だと思ってたのは完全に間違いだった。コーネリアスのライブはいい!!「これをバンドで?」みたいな曲をやってくる。それがまたすごくパワフルでかっこいい。生の音が、鮮やかに、凸凹に、活き活きと、せまってくる。『STAR FRUITS SURF RIDER』もやってくれて、うわぁぁとなった。夜に映える演出。『あなたがいるなら』を聴きながら移動した私は本当にバカだ…。

TEMPLES @RED MARQUEE(最初から途中まで):コーネリアスから移動してしまった後悔を引きずっていたので少々上の空だったかも。しかし完成度の高い曲だというのは充分わかった。コーネリアスの後では、整い過ぎているように感じたくらい。

Tempalay @苗場食堂(最初から途中まで):生で聴くのを楽しみにしていた。Gt&Voの小原さんの指骨折事件があり、同世代の他のバンドメンバーがサポートギターとして代わる代わる出てくるという特別バージョン。(Tempalayの件については、はてなブログの執筆者に関係者がいらしてびっくり。裏側を知ることができる→Tempalayが好き過ぎた結果フジロックのTempalayでギターを弾いちゃった奇跡 - Yuta Hoshi)新幹線の最終時間がせまっていたため、アルバム『5曲』*1 収録の『New York City』を、私のFUJI ROCK最後の曲にして離脱。

(バスは全然混んでいなくて待たずに乗れた。少々肩すかし。土曜日中に帰る人は少ないみたいで苦笑しつつ、 ゆとりを持って駅に到着。

なお、小沢健二氏については、帰る時間がせまっていた・ステージが奥まった方だった・激混みすることが予想できた、(あと、実は、がっつりハマったことはないから、ミーハー精神で行くのもなぁ) という理由であきらめました。エポック的場であったのは確かだろうと思うので、少々心残りではある。しかし、Tempalayの骨折事件もなかなかのもの。←)

 

長くなったので、まさかの、続きます。

 

*1:TempalayはNEWSの『EMMA』販売と同時期に『5曲』という2nd EPを販売していた。『EMMA』を受け取りに行った際に試聴して、一緒に購入したのが出会い。タイミング、ありがたや。新曲の『革命前夜』も好きだなぁ。8/30(水)に新アルバムを出すそう。

愛も希望もつくりはじめる:今、「加藤さん。」なスピッツ3曲

加藤シゲアキさん、30歳の誕生日おめでとうございます! 

「NEWSメンバー×スピッツ」で勝手なお祝いとさせていただきます。

 

個人的に、加藤さんには、とても”人間くさい”人だなぁという印象を抱いています。「我思うゆえに我あり」的な感覚の。…デカルトとか全くわかってませんので、ニュアンス。

 

ただし。その前に告白しますと、実は私、加藤さんの物書きの仕事に全く触れておらず(汗)アイドルとしては違うかもしれないけれど、作家としては自分個人以上に作品を好きになってほしいくらいだろうに…申し訳ない。それでなくても、何もかもチェックしているわけではないし、勉強熱心でもないのでおこがましいですが、あらかじめ「そういうヤツに見えている加藤さん像」なんだなという心づもりで読んでいただければ幸いです。他のメンバーについても同様のことが言えるのだけど、特に自分の作品として世に出しているものに触れないでいたら、かなり深度が浅いことになるので、前置きしておきます。私に見えている加藤さんも加藤さんの一面であるとは思うので書くには書くが…お詫び。

お祝いのにぎやかし程度になれば!

 

と、いうことで「我思うゆえに我あり」的とは何かという話を続けます。

加藤さんて、自分が傷ついたり失敗したり後悔したり、そういう一般的には”負”とされるような感情をとても大事にしようとしますよね。近いところではNEVERLANDツアーで声の調子が悪くなってしまった時も、自分を追い込み過ぎでは?と思うほど”反省”する姿を見せていました。J-webとか、確かラジオでも。(”反省”じゃなく”参考”と言うべき?)他の何かのためというよりも、「自分への戒め」*1 だと言いながら。こんな姿を見せることを求めていないファンもいるだろうこともわかった上で、あえて見せる。「恥さらしな文面を読んでくださり、ありがとうございました。」*2 とまで言って。おもしろい人だなぁと思います。

自分のことをさらけ出すためには、それを自覚して咀嚼する必要がある。とても客観的な姿勢を感じます。自分の感情に形を与えたり、名前をつけたり、別の角度から見てみたり、あえてもやっとしたまま置いておいたり。自覚できていることも自覚できていない状態も全てを自覚していたい、という感じが「我思うゆえに我あり」的印象につながるのだという気がします。まさに”人間”ゆえの。そして自分の感情が大きく動いた瞬間を逃したくないのではないかとも思います。生々しく強い感情がわくような体験って早々ない。そういう感情の動きはプラスにもマイナスにも簡単には分類できないような貴重な体験であるわけです。だからそれを見つめるのがたとえつらい作業でも、一方ではそこに挑みたいんだろうな、と。どうにもならない感情とそれを見つめる客観的姿勢とが入り乱れた鮮やかな状態で。この能力と関心が、作家としての加藤さんの力なのですね、きっと。(その作品を読んでないものだから、ふわっと。)

 

そういうわけで、今回曲を選ぶにあたって重視したのは、「人間くささ」と「客観的な態度」です。

 

1.今一番「加藤さん(美しい系)」な曲

『サンシャイン』(アルバム『空の飛び方』収録)

サンシャイン

サンシャイン

サンシャイン - スピッツ - 歌詞 : 歌ネット

個人的「スピッツの美しい曲ランキング」の上位にいつもいるような曲です。美しさにも色々あるけれど、この曲は硬質なイメージ。ごちゃまぜで勢いがある動的美しさというより、厳選した静的な美しさと言うか。曲調はやわらかいんですけどね。

 

困らせたのは 君のこと

なぜかまぶしく思えてさ

 

少しマイナス方面の感情から入るところが 、なんとなく合うかしら、とも。ものすごく大切な感情をちょっとひねって伝えるような。

 

すりガラスの窓を あけた時に

よみがえる埃の粒たちを 動かずに見ていたい

 

良いっすね。「よみがえる埃の粒たちを 動かずに見ていたい」って…。

私は埃が光に舞う様子を思い浮かべるのですが、そういう光景はとりとめのない日常の一コマ。ましてや「埃」は一般的には価値がなくむしろマイナスのイメージさえあります。しかし言われてみると、埃に光が反射してきらめく様子に心動かされた感覚を呼び起こされる。(たまに見とれる派なもので。)

加藤さんの、人には無価値だと言われたりしそうな感情にまでこだわるところと重なる気がします。

 

許された季節が終わる前に

散らばる思い出を はじめから残らず組み立てたい

 

こちらもこだわりを感じる一節。

「人間くささ」と「客観的な態度」がそろっており、夏の曲としてもばっちりということで選曲。

 

 

2.今一番「加藤さん(ユニーク系)」な曲

『ウィリー』(アルバム『フェイクファー』収録)

ウィリー

ウィリー

ウィリー - スピッツ - 歌詞 : 歌ネット

ちょっとシニカルでユニークな感覚も加藤さんの持ち味な気がしています。悪い意味ではなく。客観的に自分を見てしまうからこそ、ちょっとおちゃらけたり、興奮したり、子どもっぽいなんて言われそうなところを見せてくれる感じ。少しの自虐スパイスを入れながら。そんなところも加藤さんの要素としてイメージしてみました。たぶん加藤さん自身はどんどん率直な方向に向かっていると思うのですが。

 

サルが行くサルの中を

 

人間を「サル」と表すのは、いかにも”人間”。

選んだのはこの点につきます。(歌詞で見る限り冒頭しか出てきていないですが、かなりここのフレーズ繰り返します!試聴では切れてますけど!(泣))

草野さんの伸びのある声が気持ちいい。

 

だんだん止めたい気持ちわき上がっても手に入れるまで

もう二度とここには戻らない

ウィリー 孤独な放浪者いつかはウィリー届くはずさ

 

詞も曲調もユニークでありながら、真摯。スピッツはそういう曲の宝庫だと思います。

誰かに言っているような、自分に言っているような。

加藤さんの、時折自分を客観視しながら確実に歩んでいるところを思い浮かべながら。

 

 

3.今一番「加藤さん(脱皮系)」な曲

『春の歌』(シングル『春の歌/テクテク』、アルバム『スーベニア』収録)

www.youtube.com

春の歌 - スピッツ - 歌詞 : 歌ネット

加藤さんがこれまで積み重ねてきたものが、ご本人も言うように確実な自信になってきているそうですね。そういう心境にぴたっとする曲ではないかと思います。詞は全部ピックアップしたいくらい。

 

重い足でぬかるむ道を来た トゲのある藪をかき分けてきた

食べられそうな全てを食べた

 

ここは加藤さんがとにかく自分にできることを探し求めた頃のイメージがだぶりました。

 

長いトンネルをくぐり抜けた時 見慣れない色に包まれていった

実はまだ始まったとこだった

 

一つの扉を開けると、新しい景色と別の扉が現れる、そんな感じ。

今の加藤さんも一つの大きな扉を開けて、新たな扉に向かっているのかも。

 

「どうでもいい」とか そんな言葉で汚れた

心 今放て

 

平気な顔でかなり無理してたこと 叫びたいのに懸命に微笑んだこと

朝の光にさらされていく

 

忘れかけた 本当は忘れたくない

君の名をなぞる

 

これらの描写は自分の感情を一歩引いて見つめて、さらにそれを越える意志を感じさせます。

 

歩いていくよ サルのままで孤り

 

そう、実は『春の歌』にも「サル」が出てくるんです。『ウィリー』の頃よりは、確実に一段上がっている様子に、「ウィリー、ここまで来たんだね…」なんて感慨深くなってしまう。この「サル」は自分ですね。

 

春の歌 愛と希望より前に響く

 

春の歌 愛も希望もつくりはじめる

 

この力強さが今の加藤さんだなぁと感じます。どこかにある愛や希望じゃなくて、もっと良いも悪いもないような生命力あふれる何かを求めて。

 

 

かなり有名な部類の曲を持ってきてしまったことが、くやしい(笑)けど、今の加藤さんに合うなーと思ったので観念しました。増田さんとアルバムが2枚もかぶってしまったし。しかも「春」だしなー。…精神的な「春」ということで。

30歳の加藤さんには平和をテーマにした歌番組のMCや『グリーンマイル』といったヒューマンな舞台もひかえているのですね。今の加藤さんのイメージにすごく合っているなぁと思いました。(実は『グリーンマイル』もまだ観たことないんだけどね…←)

 

ということで、29歳の加藤さんは私の中ではこんなイメージになったよ、報告でした。

30歳が加藤さんにとって更なる飛躍の年になりますように

 

 

 

はい、通例の余計なプチ宣伝いきます! 

今年はスピッツの結成30周年(ドラムの崎山さんの加入30周年の噂も)。加藤さんと手越くんはスピッツとタメなわけですね!そう考えると本当に長い時間。

スピッツは目下全国ツアー中です。各プレイガイドにてチケットの抽選販売や一般販売の機会も残っているようなので、もしご興味あればぜひ。結成30周年ツアーですので、普段のアルバムツアーよりも比較的メジャーな曲がそろっており、スピッツ曲を網羅していなくても聴きなじみがある曲がきっといくつかは入っているかと!!…がんばってもなかなか取れないんだけどね(涙)

では。

 

*1:@J-web

*2:@J-web

俺が天使だったなら:今、「増田さん☆」なスピッツ3曲

増田さん、31歳サーティーワンの誕生日おめでとうございます!

小山さんの誕生日の時に勢いでやった、勝手に「メンバー×スピッツ」というひたすら自分が楽しいだけの企画にてお祝いとさせていただきます。

なお、小山さんの時はちょっとテンションで突っ走り過ぎたきらいがあるので、少し落ち着いて書きたいと思います。*1 行きまーーーす!(全然落ち着いてない。)

 

実は増田さんはNEWSメンバーの中で一番スピッツの曲が幅広く似合う人なんじゃないかと常々思っていました。

理由の一つは、増田さんは言語化できない感覚のようなものを表現できるたたずまいの人だという印象があるから。個人的には、加藤さん・小山さんは言うまでもなく、手越くんもかなり論理的な思考回路をもっているように思います。(小山さんもわりと感覚系かと思うけど、感覚系というより感情系かなぁ。勝手なイメージ也。)もちろんみんな感情は豊かだし、想像力うんぬんの話では全くないです。

それに対して、増田さんには直感を強く信じていそうなところがある気がします。言葉で説明がつかなくても。(注:”志”とか”夢”とかに対する情熱の話ではなく。)それは、ライブ演出やグッズ制作においての話に顕著かなと。増田さんに在る確信の言語化を加藤さんがフォローしたり、みんなでくみ取っていたりしているようですね。増田さんとしては「ロジます」の心意気だそうですが、そのあたりはがんばってもらうとして笑(そこが魅力的なところだけど、ある程度納得行くくらいに伝えられるようになれたら、増田さん自身もきっとストレスフリーだよね。ん~でも両立しない時には、引け目なくイメージを優先してほしい!!私は。)

それと、増田さんって宇宙的な壮大さを感じさせると思えば、きゃりーぱみゅぱみゅちゃん的(増田セバスチャン的と言うべき?)なキッチュな人工的世界にもなじめそうな、なんとも不思議な存在感があると思うのです。”増田貴久”という濃ゆ~い個人から、それが消え去ったような抽象的な存在にまで、1から無限大にまでもなれそうな。思考回路がいきなり増田さんじゃなくなって、別のものにスライドすることさえ有りうる気がしてしまう。考えようによっては”こわい”想像。テレビで増田さんを見ているときはそんなキケンな匂いはしないのだけど、ふと思い出す増田さんは私の中ではそういう印象をまとっています。加藤さん、小山さん、手越くんには、どんな状況でも”その人”であり”人間”であるだろう安心感があるんだけど。増田さんは動物や虫が苦手だし、こだわりが強かったり頑固だったり人に厳しかったりするところがあるって自分でも言ってたりするし、衣装や撮影等の”見え方”という現実への執着は人一倍あることを知りつつも、一見それに反するような印象を私が感じる理由は何なのだろう。ソロ曲の影響は強いと思うけど…。今度また考えます。(増田さんの掌の上で転がされているのかも?)

そして、スピッツ*2 草野さんの詞はイメージや雰囲気といったモノの、層の重なりやツギハギでできているような印象を受けます。1つひとつの言葉が限定されずに浮遊していて、だけど聴く人は自分なりのなんらかのイメージでつかみとって聴いてしまうような。かと言って、空虚な言葉が並んでいるわけではない。各々に寄り添った形にアレンジされながらも、最後にはどこかの風景に導かれます。かつ言葉がメロディーにしっくりはまっていて。メロディーを口ずさむだけで言葉がすっと入ってくるような曲だと感じています。*3 スピッツの曲は感覚的に聴かせてもらえる。あくまで不勉強な一ファンの見解ですが。

そんなスピッツの1から無限大まで、みたいなところが、増田さんと相性がよいのではないかと。

 

そして、理由がもう一つ。

音楽についてはもっぱら聴くだけで文字を読まないのですが、この頃スピッツのことを書くべく少しだけ読んでおります。そこでアルバム『醒めない』のインタビューに「男がかわいいものを表現したいっていうのが、ちょっと奇異な時代っていうのが、20世紀、続いてたんだけど」*4「ロック・バンドがかわいいものとか気持ち悪いものとかを混ぜて提示するほうがむしろラジカルなんじゃないかという考えもありましたし。」*5 という草野さんの言葉が出てきました。そういう時代を経て今はそれが普通になった、という話の流れで。

そこでひざを打ちました。私が増田さんに合うと感じていた理由は「これ(も)だ!」と。先ほども書きましたが、増田さんってかわいい系もいけるんですよね。もちろんメンバーみんなかわいいところがあるし、”かわいい”もできる。しかしかわいいの系統というのがあるとしたら、増田さんは変幻自在系かわいい。中性的にも、生物的にも、ファンタジー的にも、多様な”かわいい”になじんじゃう。ちょうど6/30(金)のMASTER HITSでもリンクする話をしていたのでメモ。航空会社で働くリスナーさんの、飛行機や空港が好きという趣味が男の子みたいと言われるという話に対して、増田さんも服好き加減がぶっ飛んでいて一般的には女の子よりの色味にも「かわいい!」と思うような感覚があることをあげ、「趣味が男の子っぽい女の子っぽいみたいなのって、ちょっとそれはね、人が思う、なんて言うんだろ、感覚の違いですからね。それを逆に超えた部分ていうのは、逆にちょっと誇らしい部分だと思いますけど。でも、素敵ですよ。素敵だしなんかかっこいいしね。」と。衣装においても充分に見せつけられてきましたが、性別の固定観念なんか越えた域を解し表現できる人なんだ、と。(THE MUSIC DAYで他のグループと並んだことでかえって鮮明に感じましたが、衣装めっちゃかわいかったです。手越くんのかわいさなんですか?似合いすぎでは?あ、脱線。)

そして、草野さんの言葉通りスピッツの曲はかわいい。今はそういうバンドも珍しくないのかもしれないけれど。変態かわいい。エロかわいい。こじらせかわいい。切なかわいい。キラキラかわいい。なんでもござれ。全てを”かわいい”に回収することは否定しますが、かなりの割合でかわいい。(ちなみに元祖キモかわいいアンガールズは『群青』のMVでダンスを披露しておりますので興味があればご覧ください。スピッツ / 群青 - YouTube*6 *7

 

そういうわけで喜々として曲を選んでいたんですけど、逆に難しい!絞れない!どれもイけそうだから、「これ」と決めるにはどうしたら良いんだろう?!みたいな感じに。

それにスピッツ好きとしては、比較的マイナーっぽい曲を紹介したいという下心があるし、他のメンバーでは選ばないであろうメッセージ性の抽象度が高い初期アルバムや、バリバリ「死とSEX」がテーマみたいな曲から選びたいとも思ったのですが、一応誕生日祝いのつもりだし、「私の下心や欲望」よりも「今、私の目に見える増田さんはこういうイメージ」と素直に思える曲を選ぶぞと念じながら自制しました。小山さんに『おっぱい』をあげちゃったから(語弊があるな?)、増田さんは『海とピンク』にしようかな~ニヤニヤ、ってしてたんだけど、やめたよ!(←どさくさにまぎれて紹介。)それと、3曲のバランスを考えました。これは小山さんの時にも意識していたのだけど、人にもスピッツにも多様な面があるから。*8

 

では、ようやく、1曲目。

 

1.ライブ後である今一番「ふと思い出す増田さん」な曲

『謝々!』(シングル『冷たい頬/謝々!』、アルバム『フェイクファー』収録)

謝々!

謝々!

謝々! - スピッツ - 歌詞 : 歌ネット

ライブで感じたことと、増田さんの口癖「ありがとう」から選びました。

まず、ライブで、いやいやこっちが「ありがとう」を言いたいよってすごく思ったので、そういう気持ちが一つ。

そして、この曲のやさしいだけじゃなくて強いところ。で、強いんだけどやさしいところ。

 

終わることなど無いのだと 強く思い込んでれば

誰かのせいにしなくても どうにかやっていけます

 

「ですます調」の混ざり具合も増田さんを思わせるバランスでした。とても強くて潔いことを言っているのに、ちょっとほっとする雰囲気。

 

大空に溶けそうになり ほら全て切り離される

鳥よりも自由にかなりありのまま

君を見ている

 

というところなんかも、言語化できない感覚へと羽ばたく増田さんと重なりました。増田さんはこんな感覚にさらっと到達できそうな気がする。

 

くす玉が割れて笑い声の中

君を見ている

 

という最後の祝祭感あふれる音がたまらなく好きなのですが、ここにはライブの最後にNEWSを見ていた時の自分の気持ちを思い出します。文字通りくす玉が割れたようなキラキラが舞い降りてくる幸せな歌声の中で、ぐっと来ていた増田さんを見ていた気持ちを。

そして曲調。言葉で言及する能力が残念なので、つい歌詞の話ばかりしていますが、曲調がイメージと合わなければ選んではいないわけで。曲全体もかわいくてやさしくて力強い。ちょっと切なくなるところがあるのも好きです。

まず、ジャブとして、『謝々!』でした。

 

2.今一番「アイドルまっすーに歌ってほしい」曲

涙がキラリ☆(シングル『涙がキラリ☆*9、アルバム『ハチミツ』収録)

www.youtube.com

涙がキラリ☆ - スピッツ - 歌詞 : 歌ネット

「もっと感じさせてやるよ」的なコレ言わせたい系歌詞の曲を選びたい気持ちとも戦って、そして勝ったよ…。(←あきらめきれないものだから、しつこく言う。) 

”アイドル”というのが増田さんの主たる顔であって、その面にすごくぴたっとくるのではないかと選びました。この絶妙なかわいさを”アイドル”全開で歌いこなせるのは増田さんだ!とね。

 

同じ涙がキラリ 俺が天使だったなら

星を待っている二人 せつなさにキュッとなる

 

同じ涙がキラリ 俺が天使だったなら

本当はちょっと触りたい 南風やって来い

 

もうキラッキラ!そしてちょいエロ!でもってかわいい!

アイドルッッ!!(スピッツはアイドルではないけど!)

「俺」と「天使」という語感のギャップも増田さんに似合うなーと思います。

これ以上私が言う必要あるかな?ってくらい、個人的には違和感なし。現状。

 

そしてね、シングル『涙がキラリ☆』発売日は7月7日なんです。スピッツ的七夕曲。クリスマスなんかより七夕が恋人の日であるという話(ニュアンス)をタモリさんに熱弁していた草野さんを思い出す。そういう季節にマッチするところもあって、3曲選ぶにあたっての絶対に外せない軸となる曲として位置づけ。

 

3.今一番「増田さん(素)」な曲

『みそか』(アルバム『スーベニア』収録)

みそか

みそか

みそか スピッツ 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索*10

今回増田さんをイメージしながらざっと曲をピックアップした時に、アルバムの最後の曲を何曲か選んでいました。最後の曲の、ちょっと大きな何かに向かう意志を感じ、かつ、ひらけた印象の曲調が合う気がするのかもしれないです。その中から泣く泣く厳選。

この曲は特にファンタジー的感覚が少なくて、ストレートな言葉が入ってくる、ざらっとした手触りの素材だけでできているという感じがする曲だと思いました。音もそうだと思う。

メインにアイドルとしての増田さんイメージをぶつけた曲をもってきたので、あえて最後は無色の素材勝負にしたいなと。

 

君をさらっていこうかな 例え許されないことでも

 

という、キュンとさせる部分もありますが、それはここだけ。

 

輝け 不思議なプライド胸に

 

周りに合わせない方が良い感じ

 

とかは増田さんはこうだな、と思ったり、増田さんをこんな風に応援したいな、と思ったりします。

 

約束 ひとつを抱きしめて

テレパシー 野ざらしあきらめず

 

越えて 越えて 越えて行く 命が駆け出す

悩んで 悩んで はじまるよ 必ずここから

混ざって 混ざって でかすぎる 世界を塗りつぶせ

浮いて 浮いて 浮きまくる 覚悟はできるか

 

もう、この疾走感ある音がたまらないし、繰り返されるフレーズも草野さんの声の溶け加減もたまらん!(個人的には浮いて浮いて浮きまくってやる!と妙な自己肯定感がわいてくる。覚悟は…できてないけど!)

 

あと、増田さんは何度も困難な経験をしてきていて、それを何度も乗り越えてきているんだよなぁ、と。たまにラジオでリスナーの方からの相談があったりすると、すんごいやさしく丁寧な答え方をしていて。実感がこもっていて、一足飛びにはいかないような、エンタメ性にはとぼしい、とても地道な答えだったりします。それに毎度ギュンとしている。そういうイメージにも、何度も何度も繰り返すフレーズが合うような気がしました。

 

もっと手が届かないくらいかっこいい曲を選んでも良かったのだけど、ちょっと身近に感じる曲にしてしまったのは私のエゴかも。そんな増田さん、想像するだけでかっこ良すぎるんだもの。耐えられなくてゴメン!(何の告白。)

 

と、いうことで、30歳の増田さんをこんな風に見ていたよ、報告でした。

31歳が増田さんの身となり力になる1年になりますように

 

 

 

ちなみに、今年はスピッツ結成30周年ということでスピッツ界隈は祝賀ムード満載です。シングル集も明日7/5(水)発売!*11 それに伴い、まさに今TOWER RECORDSのカフェ*12 でコラボカフェ『SPITZ 30th ANNIVERSARY CAFE』なるイベント中なんです。
tower.jp

なんとそこで、今回ピックアップさせてもらった『涙がキラリ☆』のイメージによる「”涙がキラリ☆”パフェ」なるものが食べられるのですよ!コレ(左)↓*13

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コラボカフェの開催期間はまだあるのですが、メニューが第1弾・第2弾で入れ替わるため、第1弾の「”涙がキラリ☆”パフェ」は7/7(金)までになるようです。他のメニューは7/6(木)までなのに、パフェだけ1日長いのは七夕が影響している模様。アラザンがキラキラしてるし、ただ甘いだけではない柑橘系パフェってところにキュッとなる☆

まぁ、1,000円するから(うっ)…気軽に食べられないですけど、他にもメニューがありますし、スピッツの曲と映像を楽しみながらくつろぎたい時はぜひ。(しかし休日は混んでいて並ぶらしい…スピッツ恐るべし。)

 

*1:特にタイトルが走り過ぎた…。小山さんごめん(汗) 好きな曲だしマジメに選んつもりだけど、タイトルだけ見るとふざけてる具合が半端ない…。

*2:すっごいこじらせてることを書くと、スピッツの詞についてはできれば語りたくない。外部に向けて語るのはもちろん、自分の内部で限定してしまうことも嫌だと思ってしまいます。スピッツの曲には”よくわかんないまま特別”でいてほしい。だから今回もすっごく雑に書きそうになったのだけど、それは好きな子に冷たくしちゃうような行為であって、やはり自分勝手で失礼かなと思ったので、詞の全体像についても自分の思うところを最小限で何とか書きます。

*3:草野さんはメロディーから曲を作ると発言していたりする模様。

*4:『Rockin'on Japan』2016年09月号、p58、インタビュー:山崎洋一郎ロッキング・オン

*5:音楽と人』2016年08月号、p7、文:青木優、音楽と人

*6:ちょっと脱線する気がするので脚注に書きますが、ちょうど読んだインタビューで草野さんも「俺、ゲイではないですけど、男と女の役割があまりにもはっきり決まっているものに対しての違和感が、子どもの頃からすごいあって。もちろん脳のつくりとか骨格とか、いろいろ違うんだろうけど……文化によってジェンダーの役割ってさまざまで。それを押し付けられるようなことに対しては、いまだに違うなと思うことはあります」と語っていましたのでメモ。それは曲から感じてはいたけれど、言葉にしてもらえると、やっぱり思い過ごしじゃなかった、と安心するというかより腑に落ちるというか。※『音楽と人』2016年08月号、p8、文:青木優、音楽と人

*7:しかし、スピッツのことを書いていると、自分のこじらせ具合を再確認してしまうから、何気につらいな凹

*8:つい偏らせたくなるんだけどね…。今、平行して加藤さんのも選んでいるのですが、バランス的に似た分類にくる曲のどちらも捨てがたくて、いっそ同テーマで3曲選ぶか!と禁じ手を取りそうになりましたが、涙をこらえてどっちかにします。くそー。←どうでもいい。他にもどうでもいいこだわりがいくつかあったりする…。

*9:カップリングが『ルナルナ』だなんて、キラキラ摂取量が限界を超えちゃうじゃないか!

*10:みそか - スピッツ - 歌詞 : 歌ネットは最後の「混ざって」が「ざって」になってる…。

*11:スピッツの全シングル集『CYCLE HIT 2006-2017』発売記念、タワー×スピッツ結成30周年企画 - TOWER RECORDS ONLINE

*12:札幌ピヴォ店、渋谷店、梅田NU茶屋町店、福岡天神店

*13:ちゃっかり、行ってきました。後ろにぼやっと写っているコースターをお持ち帰りできます。