キラキラの方へ。

しがないミソジのゆるふわ雑記

続・ココロとカラダ、にんげんのギャップ:『装苑』2018年11月号MFBB感想

minaとかM girlとか話題の雑誌が出まくっていますね。それに今日はラジオでテゴマスが歌うそうじゃないですか!?そんな中、しつこく前回の記事につけたします。

chikachika04.hateblo.jp

というのも、前回の記事で増田さんの関心事について検討してみた部分が、自分で書いておきながら「そーかぁ?」ともやもや不完全燃焼だったので。

下記の『Thunder』とのからみで書いた部分です。

「今の増田さんには、見た目と気持ちは異なることもある、そのことをわかってほしい、あるいは、気持ちをさらけ出したい、という欲求があるのだろうか?と。もしくは、そうしたギャップに葛藤する自分に区切りをつけたいとか、逆にギャップを肯定し受け入れ融合していきたいとか…そんな想いや興味関心があるんでしょうか?」

んんん…やっぱり短絡的だったというか、感傷的過ぎたというか。

むろん私には増田さんの精神状態なんてものはわかりません。わからないんですけど、今回のチョーヒカルさんとのコラボの中で増田さんが考えていたのは、私が書いたような一時的な気持ちではなかったのではないか、という妄想が強くなってきて。(前回も別に結論付けてたわけではなくて、可能性として書いてみただけなんだけどね??)

なぜそっちの妄想が強くなったかと言うと、増田さんは一時的気持ちのようなものとは別の次元(異なるフェーズ?)で、”外面と内面”について常に関心を持っている人だったということを思い出したから。

それはつまり、衣装やファッションへの関心のこと。増田さんは衣装を考える人であり、ファッションへの興味関心が莫大な人なのでした、そうでした。今更ですし、そのまんまのことでした(汗)

増田さんがNEWSの衣装について話すとき「NEWSをどう見せるか」という言葉をよく使う気がします。装苑でも「もちろん客席には、NEWSをかっこいいと見に来てくれる人も、かわいいと言ってくれる人も、アイドルとしての美しさみたいなものを期待してくれる人もいます。いろんな角度から見たNEWSを全部クリアして、その上でこんな面もあるんですよと、NEWSの新しい一面を、衣装を通じて見せたいんです。」*1 とか「メンバーの長所やキャラクターをちゃんと、強く、表現したいとも思っていました」*2 と語ってます。NEWSや各メンバーを様々な方向から客観視しつつ、NEWSのメンバー自身だからこそわかることも加え、強調したり発展させたりして衣装をつくっているんですね。そうした想いは、素人目で見ても、衣装からあふれてるけど、言葉にしてくれるとまたまたぐっと来ます。

増田さんがやっているのは、メンバーやNEWSという”素材”を”衣装”によって色づけ、変化させ、飾るという作業。”素材”を”内面”だとするなら”衣装”は”外面”。内面に対して外面をシンクロさせたり、誇張したり、あえてずらしたり、裏切ったり…。オフのショッピング中にも衣装のアイデアをストックしておくほど衣装のことが常に頭の片隅にある人なのだから、外面と内面のバランス、その関係性に関心があるのは極々自然。職業病と言っても良いくらいなのだろうと。

そんなこんなで、きっと『Thunder』もまるっと含めて、増田さんの中には一朝一夕ではない外面・内面への関心が脈々と流れ続けているのではないか、と思うにいたったわけです。一時的な精神状態や欲求などと関連してるのでは?風に前回は書いたのですが、いや一時的じゃない!ってことが言いたかった。そういう追記です。前の記事をアップしてすぐこのことを書きたくなったのに、完成が今頃になってしまったためずっーーーと考えてたみたいで少々重いことになっていますがw 

 

それと、もう一つ、つけたししたかったことがあります。それはチョーさんの作品の中から今回のタイプの作品を選んだ増田さんって絶妙じゃない!?ということ。

”今回のタイプの作品”というのは身体の中身が見えている(ように見える)タイプの作品のことです。チョーさんの作品にはもっと錯視に重きを置いていて、ありえない身体状況になってる!みたいな驚きが強い作品もたくさんあるんですよね。その中で増田さんが選んだのは割と静的なタイプのようにも感じます。だけど、この作品だから考えさせられる、ボディペインティングと衣装との関係性があるような気がしました。

それは、ボディペインティングを”まとう”って表現をめぐって。MFBBで「アートをその素肌にまとう」というように使われているんですが、まず”まとう”という表現がそれだけでもおもしろいですよね。さすがファッション誌!うまいこと言った!みたいな。(軽い。)確かに”まとっている”と言うこともできるなって。皮膚の表面に描いているわけだから。

だけど、さらに、この作品には”まとう”という関係性を反転させる効果もあるように感じたのです。この身体の中身が見えている(ように見える)タイプの作品は、素肌に描いたボディペインティングによって描かれた人の内部が表されるから。つまりはボディペインティングによって、その人の”本質”が表されているという風にも受け取れるのではないかと。そう受け取ると、ボディペインティングで表された”本質”が”まとわれる”ものになり、外側から見えている素肌の方が”まとう”側ということになるという反転が起こるのです。

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つまりはこんな感じ。(ゆるい図にて失礼。オバケのQちゃんかメソあたりでイメージしてください。え?知らんて?汗…じゃあ着ぐるみで。)
今回の作品が増田さんの内面にまでアプローチする意識があったかどうかは置いておいて、そういう風にも捉えられるのではないかなぁと。

その上で”アイドル”とのコラボというものを考えると、また興味深い。アイドルにとって外見ってかなり重要な要素ですよね。だけどチョーさんのボディペインティングによって、外見が、本質を”まとう”ものになる。そうすると、身にまとう衣装とは異なる形での人物表現が可能になるのではないでしょうか。ある種の脳内メーカーみたいな?ファンにとっては、自分はそのアイドルのどんな部分を見てるんだろう?って考えさせられる作品になるんじゃないかと思いました。

描かれる人物が作品の重要なピースになって、その人物と描かれるモチーフの関係性がとても意味のあるものになってくる。コラボ向きの作品ですね。チョーさんもコラボウェルカムっぽいのでw今後の展開が気になります。

ちなみに個人的には、本質と外見って切り離せないものなんじゃないかと考えているので、切り分けて言葉にするのもどうかなぁとも思うんですけど、そういう見方してみてもおもしろいよねってことで!

余談ですけど、ファッションに真剣に向き合ってる人は、ファッションが自分の本質(とかその日の気分とか理想とか信念とか)を表していることをちゃんと意識して身に付ける物を選んでいるのですね、きっと。反転させるまでもなく、身に付けた衣装自体からその人の多くを読み取れるのだろうな。すごい世界。想像すると圧倒されます。ゆるゆるの人間なんでそんな境地にはいけそうもありませんが、それなりに意識して自分と身に付ける物について考えていけたら良いな…あの、あくまでそれなりに。

 

それにしても、増田さんってなんでこういう(私にとっての)おもしろ嗅覚があるんですかね?(増田さんをなめてる発言じゃないよ?)そこで、はっと思い出したのは増田さんがANREALAGEを好きな人だということ。

私、ファッションについて完全なる素人です。だから他のブランドと比較して言っているわけではないのだけど、ANREALAGEって”アート”と近しいブランドだなーってことは言われてもいるし(たぶん)、確かに感じるところでありまして。本当にあくまでNEWS周りの知識でしかないんですけど、なんて言うか…コンセプトを着ているようなブランドだと。もちろん”着る”ことを軽んじているということではなく、MFBB第1弾でのANREALAGEの森永さんとの対談で、増田さんが「森永さんの作る服にはいろいろ仕掛けがありますが」*3 という表現をしているように、”仕掛け”に存在感があるということです。新しいテクノロジーを活用することで可能になるコンセプトを提示したり、工程に一般的な完成度とは異なる”意味”を見出して展開させたりと、そんなアプローチがすごく”アート”的だと感じます。ファッションよりファインアートが上位とか、そういうことではないのですよ?アートにも工芸方面の領域もあるので、”仕掛け”が強くないとアート的じゃないということでもないですし。

…うむむ、この程度の理解でANREALAGEについて語ろうというのは無謀なので、ここらへんで(逃)。ファッション全体についても知らな過ぎるので、この印象があっているのかどうかもわかりません~。ただ、私がNEWSの衣装がおもしろいなと感じる要因の一つに、増田さんがそういうアート系嗅覚を持っていることも関係しているのかなと思ったのでメモってみました。私が増田さんの込めてるものをきちんと受け取れているということではないのですけど…凹

 

一緒におもしろがってやってくれるスタッフの方々がいて、それを披露できる場があるってすんばらしいですね。年末年始の衣装も、直に見られるかはわからないけど、楽しみにしてます!!

ちなみに『NEVERLAND』の衣装展の特典映像はうれしかった!!って今更報告しておきます。作り手としての増田さんへの信頼度がさらにアップしました。モノとして存在する作品って、説明しつくしてしまう心配はないと思うのですよね。いまいちな作品だとコンセプトに負けることがあって、言ってる割に…と残念な状態になる場合もあるんですが(毒)、魅力的な作品ならばそのもの自体が強く豊かであるはずだから。言葉はそれを補強してくれるイメージ。なので、個人的にはほどよくしゃべっていってほしいなと思ってます。

だから装苑が増田さんの色々を補足したり見せてくれる欠かせない場として機能してくれるのが、ほんとありがたい!!(他の雑誌も!読みつくしてはいないけど!←)

 

タイトルはオリンパスの「ココロとカラダ、にんげんのぜんぶ」からのパクリ変形でした~。

 

*1:2017年9月号p42

*2:2018年9月号p35

*3:2018年4・5月合併号p96

ココロとカラダ、にんげんのギャップ:『装苑』2018年11月号MFBB感想

色々追いついていないんですが、先にこちらを!だって増田さんがいっぱい褒めて欲しいと言うものだから…ね?(誰に)

装苑 2018年 11月号 (雑誌) どーん。

 

【目次】

  • 改めて、『装苑』と『MFBB』
  • 2018年11月号の『MFBB』 
  • 心と身体をめぐるマンガ(”少女マンガ”寄り)

 

改めて、『装苑』と『MFBB』

ご存知、ファッション誌『装苑』で『MFBB』というNEWSの増田さんの連載コーナーが始まったのは2018年4・5月合併号から。

装苑×増田貴久のあゆみ>

2017年5月号 「装苑男子」として登場

2017年9月号 「増田貴久が手がけるNEWSの衣装」

2018年4・5月合併号 「MFBB 増田貴久(NEWS)×森永邦彦(アンリアレイジ)」

2018年7月号 「MFBB 増田貴久(NEWS)× Levi’s® TAILOR SHOP」

2018年9月号 「MFBB 増田貴久(NEWS) EPCOTIA」

そして2018年11月号において、めでたく4回目のMFBBとなりました。

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立ち向かえ希望へ:NEWSシングル『BLUE』感想

2018FIFAワールドカップが終わりましたね。(1週間前。)

色々とすでに遅いけど…。でも?まぁ?別に?その時期だけ聴くわけでもないし?カップリングもあるし?…というわけで開き直って書いておきたいと思います。

毎度ですが、タイミングというものを無視しているため、話がかぶっていたらすみません…。特に今回は半端なく遅い。ちらっと拝見しただけでもけっこうかぶっていました。…でも、同じこと思いましたーっていうことで、そのままいっちゃう。←

 

最初にざっくりまとめておくと、  

初回盤Aは「色々燃ゆるNEWSを見たい!!」という方に、

初回盤Bは「応援歌大好き!とにかく日本代表を応援したい!!」という方に、

通常盤は「ふ・り・は・ば!!」と叫びたい方におススメだと、

個人的には思っております。

 

目次

 

各曲の感想 

BLUE (全形態に収録)

日本テレビ系の2018FIFAワールドカップ ロシアのテーマソング。日テレ系ではNEWSの手越くんがメインキャスター務めていました。この曲には手越くんの意見も織り込まれているのだとか。それだけに、初っ端から「おっお~ おおおおっおっおっおおおお~おお♪」*1 って歌が使われていてサッカーがあふれてる!そして一緒に歌いたくなるキャッチーで覚えやすいサビ!「ニッポン」の連呼が、さらっと聴いても分かりやすくて印象的です。作詞・作曲・編曲が全ておなじみヒロイズムさん。何でもできる人だ…。

応援歌には様々ありますが、『BLUE』は明るく楽しくというタイプではなく、切望感があるというか、満ち足りてはいない「青さ」を感じるような気がしました。手越くんのしっとり一呼吸置くようなパートも効いている。”挑戦者”の雰囲気と表現すればよいのかな?そういう曲になっているのは日本代表(を応援する人)目線だからかなぁと思いました。熱いのだけど重厚感はなくて、すかっとしたスピード感があるのも”挑戦者”だからかもしれない。

和楽器も日本っぽさのようなものをかもし出しています。サビの弦の音の響きには艶やかで舞ってるような動きを感じました。だけど、”いかにも”になり過ぎない程度にさらっとしてる。増田さんのラップパートと合わさっているのもおもしろく、バランス感覚だねぇ、と感心。

そして詞にも、日常会話では使わない少し古めかしく感じるような言葉がちりばめられていて。「黄昏」「頂き」「いざ」「我が」とか。こうした言葉も”入れてます”感が強過ぎると野暮ったいことになりかねないけれど、くどくならない程度に、ポイントポイントで入っていてプロだなと。(プロだから。)

私が言うと薄っぺらいけど、国際的なスポーツで強くなるには自分たちの特徴を活かすことと国際的で客観的な目線の双方が絶対に必要なわけで。『BLUE』もそんな雰囲気があると思いました。

 

そこで突然の、

今私が好きな『BLUE』の歌詞ベスト3!

3位

ただの青じゃない

ここの「青」が日本代表を表していると捉えると、「日本代表になるだけじゃなくて世界一に!」という意味にもとれる。あるいは、「青」=「青春」と捉えると「若いときに期間限定で見るような幻想じゃない!」って想いにも。手の届かない「夢」じゃなくて、明確な手の届く目標なんだっていう意思表示のようにも感じました。

 

2位

青い鳥、地球、サファイア

空、海、揺れるツユクサ

まず、様々な「青」が集まっていることが伝わるのが良いです。多様な「青」があつまって「ONE」になるのだなぁ、と。世界共通(たぶん)の「青」のイメージの最後に「ツユクサ」が来ることが印象的。

そして、この詞は曲の風通しを良くしている気がします。具体的なので、一語一語に物や風景のイメージが広がるし、個々の生命力のようなものを感じるからかな。その後に、強くて重い精神的な言葉が続いても、この「青」を曲の最初の方に入れているので、息がつまりそうにならないんじゃないでしょうか。

 

1位

立ち向かえ希望へ

このサビ、個人的に大絶賛!(笑)いや、だって、立ち向かうのが「希望」って!新鮮!いやー良いわー。

望みがほんの少しだけ見えているっていうのが、実は精神的に一番きつい状況なのではないかと思うわけです。完全に望みがないのだったらあきらめられるのに、実際にはそういうことってあまりない。先のことなんて誰にもわからないのだもの。その分、未来は結局自分にかかってくる。だから苦しいんじゃないでしょうか。その「希望」に立ち向かうことは、自分が「希望」のためにできる限りのことをする、「希望」のために多くを費やす、という決断をするということだから。報われるかどうかなんて分からない目標に向かって。元オリンピック選手が現役復帰するかどうかが話題になったりしますが、何かに向かう決断っていうのは重いですよね。例えばそんなイメージで、この詞を受け取りました。もちろんスポーツに限ったことではないのだけど。

わくわく明るくなんてない。きっとすごく現実的。ほんの少しあるかもしれない「希望」にかける覚悟。そんなイメージをワンフレーズで感じさせられます。

 

『BLUE』MV(初回盤A収録)

まず、衣装がいろんな素材の青。とにかく青にこだわってる。(そりゃそうか。)

そして詞の中に青以外で唯一登場している色である「赤」が対になる色として登場。青と赤にライティングされたスモークの空間の間に立っているメンバーが、冷静と情熱の間*2 っていう雰囲気を感じさせます。

四角い枠状の光が並んでいるシーンもきれい。床に水がまかれているので光が反射して変化がつけられています。水には「ナミダ」のイメージもあったりするのかな?

各メンバーの印象的なシーン

増田さんは「這いつくばって昇ろう さあ頂へ」のところ。力強く感じる。前かがみに立つ角度と、増田さんは動かずにカメラが動いて撮影していることによる”どっしり感”効果?その後のチラっと見える「吠えろ」も良い。

小山さんは「その声鳴らして」の後の回転するところ。きれい。コートの舞い上がり方もばっちり。「攻めろWe go」で手を広げるとこもなかなか。小山さんは詞に動きをピンポイントで合わせてきてる感じあります。考えてきてるのかな~即興かな~。

加藤さんは「Here we go」の顔をそらすところかな。半分陰になっていた表情が、顔の向きが変わって見えてくるところがドラマチック。吐き捨てるような歌い方も。

手越くんはやっぱりサッカーボールを蹴るところでしょう!手越くんだけのシーンだし!力強さがやっぱり!コートにチュとかもありますけど、やっぱり!けった後、身体が浮いていて迫力なのです。(やっぱり3回。)

個人的に「キター!」となるのは、最後、青い炎がサッカーボールに燃え移るところ。(そこで良いのか?)ボールが燃える表現ってマンガとかではポピュラーだと思うんだけど「おぉ!実写だとこうなるのかぁ!」と新鮮でした。でも、マンガなどでもたいていはイメージ上の炎ですよね。回転の摩擦で燃える、なんてのもあった気はするけど。実際に炎がボールに燃え移ると少々危険な香りもするんですね。「うわぁ、燃えてる…。早く消さなきゃ!」って気持ちがわいてしまう(笑)実写版燃えるボールを見たい方には必見ポイントです。

 

Cascade (全形態に収録)

AVALON*3 と同様の制作陣ということで、こちらもまちがいないかっこよさ。イントロから上がる。浮遊感のある空間に少しずつ重なっていくリズムが好きです。応援歌主体の初回盤Bでは浮いてない?という心配があるんですが、実はけっこう熱い曲ですよね。『IT'S YOU』*4 とバージョン違いのような雰囲気を最初は感じたけれど、もっと強い積極性があるように思いました。

もう歌割り固定はNEWSでは珍しくないですね。今何曲くらいあるんだろ?(きいてみる。)

増田さんは…こう…地声じゃない…中間的な声?なところが良いです。ふわっと置いていく、みたいな歌い方。「Effect」の発音、ふわっふわですね。

小山さんは大人化してしまった自分を憂うパートを振り分けられていることもあって、まぁはまる。ちょっと現状とリンクしちゃう部分もあって「おいおい、小山さん」と、心の中でつっこんだりもしちゃうんだけど、それも味。味わい深い…。(良いのか?)そんな風に前半はちょっと引いているから、後半の「激流となって 君へとStraight」がいっそうぐっと来るわけですね。そうそう「Straight」だよ!って。小山さんにまっすぐ気持ちをそそげる関係がちゃんとあると良いなぁと思っちゃう。(誰目線?)

加藤さんは「誤魔化した この気持ち 露わになる 真実に」がなんと言ってもセクシー。「閃光」とか、固めの言葉が似合う。

そして、クール系やさしめ発声の手越くん推しの一人としてはうれしい曲。手越くんの情熱系は確実だけど、おさえめだったりクールな曲ももっと歌ってほしいと思っておりまして。人柄と直で重なる曲というのももちろん良いけど、絶妙な駆け引きがある曲もいいと思うんだよなぁ。奥行きを感じるからかな。「君だけ 照らした Stardust」とか、熱い詞を80%くらいにおさえて歌う感じ、良いです。

 

 

NEWSニッポン -Represent NEWS Mix- (初回盤B収録)

Representシリーズをはじめるときに、『NEWSニッポン』には当時の声が合ってるのかも、という話も出ていた気がしますが*5、日本代表に向けた曲のカップリングとして満を持して登場!というような感じでしょうか。「ニッポン」つながりだし☆

Representには、安心して聴ける力強さがあるなぁと思いました。NEWSの声が子どもたちのコーラスの声を引っぱるように聴こえる。オリジナルの方はNEWSの声にも少年感があってコーラスの声がNEWSを支える”ファン女の子の声”に聴こえるけど、RepresentはNEWSを追いかける”子どもたちの声”に聴こえました。サッカーの選手が入場の際に連れてる子どもたちのような。どちらにも魅力があって、そんな聴こえ方の変化がおもしろいなと。あくまで個人的なイメージですけど。(本日7/23(月)の『PON!』での伊野尾くん戸塚くん増田さんの話に『NEWSニッポン』には当時のジャニーズJr.の声が入っているとの情報が。女子の声じゃないの?←適当。)

改めて聴くと、けっこうファンパート多いですね。ファン参加型曲なんだなー。

 

 

Stand Up -Represent NEWS Mix- (初回盤B収録)

オリジナルは『希望~Yell~』のカップリングに。

聴きやすい曲ですね~。エバーグリーンなポップスっていう雰囲気。リズムが良いのかな。サポーターの声援っぽい声が入っていてサッカーっぽい!あってる!と思いました。

「真新しい」ではじまるパートがちょうど4つあって、一人ずつ歌う見せ場になっているところがちょっとした運命的なはまり方。

こちらもファンパートがけっこうあるような。しかもなかなか高音…汗

 

今回のRepresentの曲はどちらも一緒に歌いたくなる軽快な応援歌。サッカーの日本代表を応援したい気持ちで『BLUE』を買った時に、一緒に入っていたらすごくうれしい選曲に違いない!秋からの運動会にも使えそうですよ、先生方。

 

 

夜よ踊れ (通常盤収録)

来ました、ワンナイト~!制作陣は…と検索してみたら、すでに詳しく書かれていらっしゃる方がいたので、もしご覧になっていない方がいらした場合は、ぜひ調べていただければ。ありがたや…。

個人的に、初聴きでは無性に昭和を感じました。なんだかルパン三世っぽいな、と。ラッパとベース音のせい?ジャジーな感じがそう思わせるのかも?それに、詞に「摩天楼」「天井桟敷」「ネンネ」などの時代を感じるワードがあるし、言い回しとか題材もなんだか昭和だなと。セリフがあるところも。でも、そこにラップが入ってくるのがおもしろい。詞にも「IDK」「HACK」とか?現代っぽい用語も入ってます。古今東西のいけいけ()ワードが入れ込まれたかのような挑発的な曲。

ちなみに「天井桟敷」って有名な何かがあった気が…と検索かけたら、寺山修司主宰の劇団でした。寺山修司については、嵐の松本さんが舞台をやった『あゝ、荒野』の著者と言ったら伝わりやすいのかな?私は読んだことないんですけど←。あ、増田さんが『装苑』に初登場した2017年5月号の特集「東京NEWアンダーグラウンド」でp32-33に「アンダーグラウンドの本質 1960年代『アンダーグラウンド』とはなんだったのか?」という記事があり、寺山修司についても解説があります。(今、読んだ。)お手元にあるかたは是非ご覧ください。*6 

で、『夜よ踊れ』は「現代のテンポに天井桟敷が活躍した時代の雰囲気をMIXしたらこうなる」的な曲なのではないかと感じました。この時代への私の勝手なイメージなのですが。言葉選びや曲の濃ゆい雰囲気が、なんとなく。当時の若者は熱気の中で色々と創造性を発揮していたわけだから、この曲ほど退廃的だったり享楽的だったりはしなかっただろうとは思いつつ。時代の一面、みたいな?(今聴き返したら、そうかな?っていう気もしてきたw 一つの見方ということで。)

とにかく見せ場が豊富なエンタメソングです。展開がめまぐるしい。少なくとも1回聴いただけでは消化しきれない。これがクセになるというヤツか…。 

まず、手越くんで早々にノックアウト。なんスか、すごくないスか、この人、ってふれ回りたくなる。「だるいジャズの」が特に好き。あとマリアのくだりでまた圧倒される。「聖母なんかいやしない」のところとか、気持ちいい。言っちゃうんだね、という意味でも気持ちいい(笑)

小山さんの入り方はおもしろい。「tic tac」とかリズム的役割だったり、クールな役回り。アクセントになってます。

加藤さんはwow…で口笛入るところ好き。ただ、セリフはどうしても笑っちゃう。たぶん真顔で聴くと要領オーバーだから、笑いスイッチが入っちゃうんだと思うんだけど。だってね、あえての”くささ”も演出されていると思うんです。”書生”感がすごい。だから笑っちゃうのも、この場合失礼ではないはず…と私は思っています。でもライブで聴いたら笑えないかもw

増田さんも盛りだくさん。特に、ブリリアントの発音におおぅ、となり、「ROAR!!!!」のところでギャーーーーーーーー・・・・・・・ってなるかなぁ。最後の「Moonriver」も?良いですよね~。(増田さん風に。)

曲のキャラが濃い。濃さが爆発している。この曲の濃さを、さらに掛け算しているNEWSの表現力バンザイ。

そして、とにかく艶っぽい。ルパンの峰不二子気分で聴くのが吉かなぁと思いました。「あら、がんばってるのね。カッコつけちゃって…かわいい。クスッ。」みたいな。(不二子ちゃんか?)大人の余裕?をもって(笑)ウソです。できないです。

 

 

ということで、クセが強い『BLUE』収録曲の面々でした。

特に通常版は、切実で熱い日本代表応援歌→気持ちがあふれ出すラブソング@m-flo(違う)→破天荒で艶っぽいワンナイトwithルパン(違う)、とアイドルの幅とNEWSの表現力の幅を見せつけられます。

 

 

各曲の「青」

ここからは「青」をキーワードに各曲を見ていきたいと思います。

『BLUE』の青

SAMURAI BLUE」っていうのがサッカー日本代表の愛称なんだそうですね。2006年から使われているそうです。*7 ユニフォームの青の印象が「SAMURAI BLUE」という愛称につながって、さらに「青」=サッカー日本代表として定着したっていう流れだとか。ちなみになぜ青なのか、については、不明だそうです。意外にも。

Q.日本代表チームのユニフォームはなぜ青なの?

「日本の国土を象徴する海と空の青」と一般的に考えられていますが、実際は後になってつけられた理由で、なぜ青なのかということは文献が残っておらず不明です。*8 

2018年の代表ユニフォームは「勝色」と刺し子をイメージしているとのこと。「勝色」は藍染でできる色の一種。色を濃くするためにたたいたことにその名前の由来があるそう。藍染は「ジャパンブルー」なんて言われたりもするみたいですね。*9 増田さんが装苑7月号でデニムのカスタマイズ企画をやってますが、デニムも藍染!(ただ、入れたいだけの情報。)

 

Cascade』の青

Cascade」って聞いたことはあったのですが、バンドか?馬か?って感じで*10 意味は知らずにいました。ちらと調べてみたら、「滝」という意味なんですね。段々になっている滝、のようです(検索情報)。そこで、詞の内容についてもなるほどと。そうか、「溢れた Stardust」が「大海原 目指して」「今 流れ出した 君へと Straight」であり、「大波に のっていけ」「激流となって 君へと Straight」なのですね。サビに入るノイズっぽい音には、波が障害にぶつかりながら進んでいく様を思い浮かべ、曲のアウトロでザッパーンとなる音は、最後の「Barricade」を突破したようなイメージがもくもく。君に気持ちは届いたのかな?

思い描けるビジュアルもきれい。NEWSの定番、星や宇宙イメージも入るので、「溢れた Stardust」には天の川とか流れ星、流星群が思い浮かんだり。

もし、シングル『BLUE』が「青」がテーマになっているのだとしたら、『Cascade』は水の青。海とか波とか滝とかオアシスとか…水ワードが出てくるので。いかがでしょうか。

 

『夜よ踊れ』の青

直接的には「Blue Monday」って詞もあるけど、他にも夜の闇の青もあるかな、と。

 

他には、全曲を通して「青臭さ」のようなものも共通するのかもしれないと感じました。「青臭い」って否定的に使われる言葉だけれど、ここでは良い意味で。不可能に近いことを信じて立ち向かい、気持ちから目をそらさずにまっすぐに、権力や正義に巻かれず自由と情熱を楽しむ、そんな。大人でありながら「青さ」を自覚的にもち続け、充分に大人だけどあえて「青さ」取り戻してみる、一周回った「青さ」って感じでしょうか。わかったようなことを言うつまらない”大人”ではいないぞ、的な。『夜よ踊れ』との結び付け方はちょっと強引かもしれませんがw 

 

そして、ウルトラマリン

…とつらつら「青」について書いてきましたが、『BLUE』のCDケースの裏などに「ULTRAMARINE」とあるんですよね。

ULTRAMARINE

US

  SPIRIT

  SHOUT

って。シャレとる。

中でも、ウルトラマリンが気になる。他はその理由がイメージできるのですが。

ウルトラマリンは青色の一種です。色々な青の中から、あえてウルトラマリンを指定してきた理由が何かしらあるのではないかと思いました。

色名の由来から?

「瑠璃という青い宝石は仏教では七宝の一つにあげられ、インドから海を渡って日本に来たが、ヨーロッパへは青い石の意味のラピスラズリという宝石として渡来した。その青色は海の彼方から渡ってきたという意味でウルトラマリンと呼ばれるようになった。」*11 とのこと。

『BLUE』では、世界的なスポーツであるサッカーとか、世界中から選手が集うワールドカップとか、海を越えて臨む日本代表とかをイメージしているのかな?と。

Cascade』では、「青」が水のイメージだとしたら、水つながりと捉えられるかもしれません。アートワークも水彩画っぽい。

貴重な色だから?

さらに「この石からつくられた顔料は最上の青とされ、聖母マリアの色になった。」*12 とのこと。なんせ原料はラピスラズリ

『BLUE』では、青は青でも特別で高価で手に入れるのが難しい”青”というイメージを、日本代表になることやワールドカップでの勝利の難しさに重ねたのかも、と。青の中の青、として。

『夜よ踊れ』では、キーワードとして登場する”聖母マリア”に関連しています。ほほう。

 

いやー おもしろいですね~。

ということで、ウルトラマリンを入れたのはこんな理由かなーという妄想の切りがよくなったところで、終わります。 

 

あと!全体に共通するのは、攻めの姿勢!ってことで、このタイトルに。

SPIRITSHOUTだものね。

NEWSの攻めの姿勢がこれからも見られることを期待しています。

 

tower.jp

tower.jp

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BLUE(通常盤)

BLUE(通常盤)

 

 

*1:オペラ『アイーダ』の中の『凱旋行進曲』という曲なのですね。

*2:すみません、話は全然知りません汗

*3:アルバム『EPCOTIA』収録

*4:アルバム『EPCOTIA』収録

*5:後で確認いたします…

*6:サブカルについては、風間くんが出演していた宮沢章夫氏の講義番組『NHK 戦後サブカルチャー史』(サブカルチャー年表 - ニッポン戦後サブカルチャー史/NHK)を飛ばし飛ばし見ていたくらいの知識しかなくて本当に恥ずかしい…。あ゛あ゛あ゛。もだえ。寺山修司についても、かろうじて『われに五月を』を読み、マームトジプシーの藤田貴大氏が手がけた『書を捨てよ町へ出よう』や他の舞台を少し見たことがあるくらいかな…。まとまった知識は皆無です。

*7:ドキュメント|JFA|日本サッカー協会

*8:こちらもドキュメント|JFA|日本サッカー協会

*9:日本の伝統色と刺し子にインスパイアされたサッカー日本代表の新ホームユニフォームが公開 | HYPEBEAST.JP 外務省 - 【Japan Video Topics】ジャパンブルー...

*10:世代。

*11:『色の名前事典507』福田邦夫著、2017、主婦の友社、200p

*12:同上