キラキラの方へ。

しがないミソジのゆるふわ雑記

僕だけがあなたを愛せる:2人のオトコから愛されたい時は『FOREVER MINE』を聴け

愛、足りてますか?←

アルバム『NEVERLAND』が発売されてから1ヶ月半。ライブもまだだし…(暗) そろそろ邪道な聴き方をしても許していただきたい、ということでそんなお話です。*1

 

僕だけが

あなたを守れる

この世界でひとり

 

僕だけが

あなたを愛せる

他のどんな誰より

このフレーズから始まる曲こそ、ご存知NEWSの最新アルバム『NEVERLAND』通常盤にて増田さんがカバーした、山下達郎さんの『FOREVER MINE』。*2

今回のカバーにあたっては、達郎さんがオケをそのまま提供してくださったそうで、達郎さん曰く増田さんによる「完コピ」とのこと*3。そういうカバーというのは、本人による再録以外には珍しいように思うのですが、どうなのでしょう?詳しい人に尋ねたい。

 

さて、この記事を書くきっかけは、自分のポータブルプレイヤーに『NEVERLAND』を入れた際に、達郎さんの『FOREVER MINE』を一緒に入れたことにあります。(達郎さん、とりあえずの1曲だけでごめんなさい(汗))そのため、新しく入れた曲を全て聴くと、流れで増田さんの『FOREVER MINE』から達郎さんの『FOREVER MINE』が再生されることになり、2曲続けて聴く機会が増えました。

歌い手が異なるだけの曲を続けて聴いたらあきそうだって思います?

全然あきない。

やっぱり歌い手の表現力がすごいんだろうと思います。達郎さんは「僕のニュアンスと全然違いますね。やっぱりじじいと違うっちゅう感じがしますが(笑)」*4 とちょい自虐を入れつつ増田さんバージョンを評していますが、本当に受け取れるものが違う。ちなみに「増田さん、まぶしすぎる…(涙)」となった後、「達郎さん、優しすぎる…(涙)」となるのが私の定番コースです。

そんな違いを楽しんでいたある日、気がついた。「これは妄想してしまえる…」と。

と、いうわけで前置きが長くなりましたが、山下達郎氏と増田貴久氏、両者の『FOREVER MINE』を聴きながらの妄想記事スタートしたいと思います。

 

なお、これらの妄想はあくまでお2人の曲から感じるイメージ(の一部)を素材にしたフィクション(妄想)であり、実在の人物(増田さんと達郎さん)とはまるで関係ありません。

※僭越ながら、一応まじめに感想を書いた記事はこちら。↓ こちらでは、純粋にお二人の曲から感じる印象の違いについて書いたつもり。

chikachika04.hateblo.jp

 

目次

 

そもそもなぜ『FOREVER MINE』で妄想なのか

補足するまでもないのですが、この曲は映画『東京タワー Tokyo Tower』で使用され、達郎さんによると「不倫の男女が心の中に常に抱えている、死の暗喩(メタファー)についての歌」*5 だそうです。

FOREVER MINE - 山下達郎 - 歌詞 : 歌ネット

そうした制作背景によって、下記の要素が際立つ曲となっています。

(1)自己主張が強い

とにかく「僕」がせまってくる。歌詞には「僕」が8回出てきます。フレーズとしてのまとまりが16、17個くらいある中での8回なので、フレーズの半数に「僕」が登場することに。メロディー的にも冒頭で歌われたりタメがあったりと、強調して繰り返されます。なお、達郎さんは恋愛系の歌では他にも「僕ら」という言葉をよく使用されているのかなと歌詞をざっと拝見して感じたのですが、『FOREVER MINE』には「僕ら」は一回も出てきません。

(2)独占欲が強い

そして、単なる「僕」アピールじゃない。「僕だけが あなたを守れる この世界でひとり」「僕だけが あなたを愛せる 他のどんな誰より」であり、「僕と 本当の愛の静寂へ」である。「ありのままの 自分に還る」という表現も、「僕」と一緒でない時はそうではない、という主張です。常に「僕」じゃない存在に対抗意識を燃やしている。何より、タイトルが全てを物語っています。

(3)ただ愛されていればいい

それでもって、二人称の「あなた」は特にすることはない。守られ、愛され、抱きしめられ、夢の続きを思い出しながらありのままの自分に還れば良い。いたれりつくせり。甘やかされまくり。笑顔を向けるでもなく、正面きって向き合うこともなく、ただ横顔を見せていればいいのです←。うーん、ひどい。魔性。

 

つまり、この曲の独特な世界観によって、増田さんと達郎さんの曲を聴くと、「僕の方が」「いや、僕の方が」と、2人に奪い合われているような気持ちになれるという魔法が生まれてしまうのです。なんて恐ろしい…。(自分のバカさ加減に一瞬心折れそうになりましたけど、最後までがんばります。)

あ、もちろんこうは聴かないで、優しいラブソングとして聴くこともできます!多くの聴き方のうちの、今回の方向性としてピックアップさせてもらいました。

 

妄想パターン紹介 

「こんな感じ」と説明するために、妄想パターンにはマンガやドラマや映画の例をつけてみました。しかし、私自身の恋愛メイン物語の知識がザルであるため、なかなか適した例が出てこなかった…。先に謝っておきます。好きな構造で妄想してください。(それと、歌詞がイメージさせる肉体関係の有無については考慮せずに選出しております。)

 

妄想パターン1:歳の差で聴いてみる

主人公が2人の男性から愛されるのは、いつの時代も、恋愛ものの王道パターンの一つですね。増田さんと達郎さんの歌声の違いから歳の差恋愛系で色々妄想できます。

【同級生 VS 先生】

例はマンガハチミツとクローバーでしょうかね。聴く人は、はぐちゃん的な立場になったつもりで。

実際のハチクロはもっと関係性が複雑ですし、彼らが互いに主張し合うような感じはなかったと記憶していますが(人から借りて読んだのであいまい)、出会ってまだ浅いさわやかな青年とずっと近くで見守ってきてくれた男性…的なイメージの例として。

ぐぐ、ネタバレになると思うので、これ以上書けない。あの人は抜いております。増田さんの歌とはイメージが少々違うかなと思ったので。達郎さんの歌声だと、もう少々年齢層高めの印象なのですが、なかなかぴったり来る物語が見つけられずごめんなさい。

【同期(または部下) VS 上司】

例はマンガガラスの仮面が適していると思うんですけど、どうでしょう。桜小路くんと速水さん。もちろんマヤ的な立場で聴きます。曲から受ける印象としては、年齢的にもなかなか適していると思うのだけど、物語としては…あまり萌えないかもしれませんね…。(←失礼。しかし、恋愛ものとしてはキャラが濃ゆいから…。)

片側だけならマンガ『娚の一生』とかが良いと思うのですが、若手が強くない。なかなか両者が同レベルの愛をぶつけている物語が見つけられず断念。『娚の一生』は映画だとまた違うのかな?まだ見ていないため現状わからず。

 

妄想パターン2:時の流れで聴いてみる

増田さんと達郎さんの声から感じる年齢の違いを、現在両方に挟まれていると捉えるのではなく、記憶と現在という時間差で捉えるパターン。

【過去の人 VS 現在の人】

例はドラマ101回目のプロポーズ。失った恋人と武田鉄矢さんの間にゆれる浅野温子さん的立場で。

結構古いドラマなので補足すると、武田鉄矢さんの「僕は死にません!」の台詞で有名なドラマです。浅野さん演じる役の女性が婚約者を事故で亡くし、再び大切な人を失うことを恐れているという状況があり、彼女に思いを寄せる武田鉄矢さん演じる男性が彼女の心を開くためにトラックの前に飛び出て「僕は死にません!」と言ってみせる、という流れ。

これは大変切ない妄想なので…ご紹介まで。(それにドラマでは元彼がわりとお歳を召していたと思うので「他に何かないか!?」って思ったんだけど、出てこなかった!)

元彼が生きているんだけど理由あって離れ離れになってしまい、でも忘れられない系の物語も絶対あるはずなんだけど思い浮かばず。この場合は「もうあの頃の私じゃないの…」的な方向にも膨らみます。

【過去のあなた & 現在のあなた】

増田さん・達郎さんという2人の歌い手を、同一人物の過去・現在と設定した場合。

例は映画紅の豚。ジーナ的立場になってください。マルコからポルコまで。幼馴染の少年が大人になっても、ずっと見守っているイメージ。賭けはどうなったんだろう。

これはなかなか良い例を見つけたと自画自賛。ただ、恋愛にぐいぐい行くような物語ではないので、歌詞の雰囲気とは少々ずれてしまうのですけど。

ちなみに、ジーナの夫のベルリーニのことを考えれば「過去の人 VS 現在の人」パターンにもなってしまう。戦時中はそういうことが数え切れないくらいあったわけですね。

 

妄想パターン3:サスペンス仕立てで聴いてみる

こういうパターンも可能なか~と思ったので少々の変化球として。

まず、増田さんの歌声が若々しくフレッシュなことが、歌詞に対して少し無邪気というか「背伸びしている」感ともなり得るのではないかと思うのです。これは増田さんが歌いこなせていないということではなく、達郎さんの歌声と比較した時に感じるもので、人生経験の差とでもいうしかないものです。そして、それが悪いわけでもない。だからこその輝きもあるわけですから。ついでに言えば、私が増田さんより年上だから勝手に感じるのかも、とも思うし。

一方達郎さんの方は、不倫をイメージした曲だからこそ、嫉妬心や執着心をその中に感じながら聴くことができるのではないかと思いました。もし両思いでなく、男性側の一方的な思い込みとしてこの歌詞を受け取ると、愛は束縛に変化する。優しく包み込むような声が、真綿で首を絞めるような恐怖に(あおりすぎ)。元々の設定を逆転させて、不倫相手に妻をとられそうな危機感を感じている夫側の歌として聴いてみてはどうかなと。

と、いうことで…

【若いツバメ VS 束縛する夫】*6

例はドラマ『紙の月』の満島くんと、ドラマ『Nのために』の徳井さんかな、と。もちろん原田知世さんと、小西真奈美さん的立場で。ん~、どちらも複雑だ。そして、ネタバレになるので全然説明できない。←

増田さんの歌声はそんな適当じゃない!ので、満島くんの役の初期段階をイメージしていただければ…。

達郎さんの歌声もそんな暴力的じゃない!ので、がっちりはまっているとは言いがたいけれど、あくまでイメージで。まだ見ていないのですが、ドラマ『あなたのことはそれほど』の東出くんの役柄とかはどうなんですかね?マンガは途中まで読んでいて、その時点ではそんなに怖い感じはなかった気がするのだけど。しかし、どちらにしろ年齢が合わないか…。

書いてはみたけれど、やっぱりこのパターンは聴きにくいですね。「こういうイメージで聴くんだ…」と念じながら聴かないといけないから。油断するとキュンとしちゃう(笑)

 

妄想パターン(別枠):間の存在を無くして聴いてみる ※『逃げ恥』ネタバレ注意

これ、例をドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』にしたいのですが、かなりネタバレなのでこれから見たい方はこのパターンを飛ばしてください!(他の例もネタバレ気味かもしれませんが…『逃げるは恥だが役に立つ』は特に”ネタバレ感”が強いので予告。)

ヒ 

「間の存在を無くす」とは、つまりは増田さんバージョン、達郎さんバージョンが互いに対して歌いあっている、と捉えるということです。恋愛の多様性。

このパターンの場合、聴いている私=「あなた」ではなくなり、この記事のタイトルには収まらないので「別枠」としました。恋愛の形が「別枠」という意味では決してありません。

例はドラマ逃げるは恥だが役に立つ。見た方はご存知、彼と彼の発展系でどうかなーと思いました。年齢感も合うし。結局ぼかしましたが、見た人にわかれば良いですかね…。

きっと理解は広がってきてはいるものの、ご本人や周囲の環境によってはまだまだ葛藤が大きい状況だろうと思います。そうした感情に、「僕だけが」「ありのままの」等が当てはまるんじゃないかなと感じたので付け加えてみました。

 

 

 

今回もわもわした妄想パターンは以上です。

ちょっと違った味付けで『FOREVER MINE』を聴きたくなったら、是非妄想しながら増田さんと達郎さんの曲を一緒に聴いてみてください~。って、言われなくても?

ちなみに、私自身は妄想して聴くのはむしろまれです。信じてもらえないかもしれないが(汗) 

 

それにしても、こんなに妄想が膨らむのも曲のおもしろさと歌い手の表現力のおかげ。フォローを入れるわけではなく、本当にそうだと思うので…今さらながら、達郎さんの曲と、達郎さん増田さんという歌い手を讃えておきたい。

 

 

おまけ:『FOREVER MINE』の一番危険な聴き方

夜に一人で車を運転しながら聴く。これです。

前奏が流れ出した時点で、おもしろいほど胸につき刺さってくるので、是非一度試してもらいたい。

おススメは増田さんから聴くこと。加藤さんが『シゲアキのクラウド』で「沈んだ街を照らす、爽やかな光」と述べたように、まぶしく純粋な増田さんの『FOREVER MINE』を、暗く寒い車の中で1人聴く、この落差。新規なのにNEWSファンの平均年齢をぶち上げている独身には刺さりまくるのです。アッポーに刺さったペンなど目ではなく、リリスに刺さったロンギヌスの槍くらいには深くやられます。*7 

その後、達郎さんが登場すると、大人の余裕で懐深く受け止めていただき、こんなダメダメでも許される気がして、私にもまだ何かあるかな~なんていう儚い希望がわき、前から増田さんに刺されたと思ったら今度は後ろから達郎さんに刺されて苦しくなるという現象が起こります。

……たまらん。←

ちなみに運転しながら聴くと、「美しい横顔」って今?今の私?なんて妄想もできるので、それもまた良し。(違う)

ただし涙もろい方は本気で危険なのでやめてください!前が見えなくなるからね。

 

はい。ヒマを持て余した NEWSファンの 遊び でした。*8

 

毎度、全然宣伝になっていないでしょうけど(汗)、貼っておきます↓

tower.jp

tower.jp

tower.jp

 

*1:ライブ前にはちゃんとストレートに聴きなおしますから!

*2:山下達郎さんの『FOREVER MINE』は、2005年シングル『FOREVER MINE』、2005年アルバム『SONORITE』、2012年ベストアルバム『OPUS ~ALL TIME BEST 1975-2012~』に収録。

*3:サンデーソングブックJFN (TOKYO-FM系 全国38局ネット)、2017/3/26と2017/4/23にてお話されたそうです。

*4:サンデーソングブックJFN (TOKYO-FM系 全国38局ネット) 2017/4/23

*5:『OPUS ~ALL TIME BEST 1975-2012~』のブックレットp47より

*6:”ツバメ”については「権力ある女性が面倒を見ている若い愛人」くらいの意味で使用しました。なお、念のため調べたら、こういう使われ方になった理由がおもしろかったので、気になった方は是非見てみてくださいっ。

*7:エヴァ好きな方に白い目で見られそうな例。

*8:© モンスターエンジン