俺が天使だったなら:今、「増田さん☆」なスピッツ3曲
増田さん、31歳(サーティーワン)の誕生日おめでとうございます!
小山さんの誕生日の時に勢いでやった、勝手に「メンバー×スピッツ」というひたすら自分が楽しいだけの企画にてお祝いとさせていただきます。
なお、小山さんの時はちょっとテンションで突っ走り過ぎたきらいがあるので、少し落ち着いて書きたいと思います。*1 行きまーーーす!(全然落ち着いてない。)
実は増田さんはNEWSメンバーの中で一番スピッツの曲が幅広く似合う人なんじゃないかと常々思っていました。
理由の一つは、増田さんは言語化できない感覚のようなものを表現できるたたずまいの人だという印象があるから。個人的には、加藤さん・小山さんは言うまでもなく、手越くんもかなり論理的な思考回路をもっているように思います。(小山さんもわりと感覚系かと思うけど、感覚系というより感情系かなぁ。勝手なイメージ也。)もちろんみんな感情は豊かだし、想像力うんぬんの話では全くないです。
それに対して、増田さんには直感を強く信じていそうなところがある気がします。言葉で説明がつかなくても。(注:”志”とか”夢”とかに対する情熱の話ではなく。)それは、ライブ演出やグッズ制作においての話に顕著かなと。増田さんに在る確信の言語化を加藤さんがフォローしたり、みんなでくみ取っていたりしているようですね。増田さんとしては「ロジます」の心意気だそうですが、そのあたりはがんばってもらうとして笑(そこが魅力的なところだけど、ある程度納得行くくらいに伝えられるようになれたら、増田さん自身もきっとストレスフリーだよね。ん~でも両立しない時には、引け目なくイメージを優先してほしい!!私は。)
それと、増田さんって宇宙的な壮大さを感じさせると思えば、きゃりーぱみゅぱみゅちゃん的(増田セバスチャン的と言うべき?)なキッチュな人工的世界にもなじめそうな、なんとも不思議な存在感があると思うのです。”増田貴久”という濃ゆ~い個人から、それが消え去ったような抽象的な存在にまで、1から無限大にまでもなれそうな。思考回路がいきなり増田さんじゃなくなって、別のものにスライドすることさえ有りうる気がしてしまう。考えようによっては”こわい”想像。テレビで増田さんを見ているときはそんなキケンな匂いはしないのだけど、ふと思い出す増田さんは私の中ではそういう印象をまとっています。加藤さん、小山さん、手越くんには、どんな状況でも”その人”であり”人間”であるだろう安心感があるんだけど。増田さんは動物や虫が苦手だし、こだわりが強かったり頑固だったり人に厳しかったりするところがあるって自分でも言ってたりするし、衣装や撮影等の”見え方”という現実への執着は人一倍あることを知りつつも、一見それに反するような印象を私が感じる理由は何なのだろう。ソロ曲の影響は強いと思うけど…。今度また考えます。(増田さんの掌の上で転がされているのかも?)
そして、スピッツ。*2 草野さんの詞はイメージや雰囲気といったモノの、層の重なりやツギハギでできているような印象を受けます。1つひとつの言葉が限定されずに浮遊していて、だけど聴く人は自分なりのなんらかのイメージでつかみとって聴いてしまうような。かと言って、空虚な言葉が並んでいるわけではない。各々に寄り添った形にアレンジされながらも、最後にはどこかの風景に導かれます。かつ言葉がメロディーにしっくりはまっていて。メロディーを口ずさむだけで言葉がすっと入ってくるような曲だと感じています。*3 スピッツの曲は感覚的に聴かせてもらえる。あくまで不勉強な一ファンの見解ですが。
そんなスピッツの1から無限大まで、みたいなところが、増田さんと相性がよいのではないかと。
そして、理由がもう一つ。
音楽についてはもっぱら聴くだけで文字を読まないのですが、この頃スピッツのことを書くべく少しだけ読んでおります。そこでアルバム『醒めない』のインタビューに「男がかわいいものを表現したいっていうのが、ちょっと奇異な時代っていうのが、20世紀、続いてたんだけど」*4「ロック・バンドがかわいいものとか気持ち悪いものとかを混ぜて提示するほうがむしろラジカルなんじゃないかという考えもありましたし。」*5 という草野さんの言葉が出てきました。そういう時代を経て今はそれが普通になった、という話の流れで。
そこでひざを打ちました。私が増田さんに合うと感じていた理由は「これ(も)だ!」と。先ほども書きましたが、増田さんってかわいい系もいけるんですよね。もちろんメンバーみんなかわいいところがあるし、”かわいい”もできる。しかしかわいいの系統というのがあるとしたら、増田さんは変幻自在系かわいい。中性的にも、生物的にも、ファンタジー的にも、多様な”かわいい”になじんじゃう。ちょうど6/30(金)のMASTER HITSでもリンクする話をしていたのでメモ。航空会社で働くリスナーさんの、飛行機や空港が好きという趣味が男の子みたいと言われるという話に対して、増田さんも服好き加減がぶっ飛んでいて一般的には女の子よりの色味にも「かわいい!」と思うような感覚があることをあげ、「趣味が男の子っぽい女の子っぽいみたいなのって、ちょっとそれはね、人が思う、なんて言うんだろ、感覚の違いですからね。それを逆に超えた部分ていうのは、逆にちょっと誇らしい部分だと思いますけど。でも、素敵ですよ。素敵だしなんかかっこいいしね。」と。衣装においても充分に見せつけられてきましたが、性別の固定観念なんか越えた域を解し表現できる人なんだ、と。(THE MUSIC DAYで他のグループと並んだことでかえって鮮明に感じましたが、衣装めっちゃかわいかったです。手越くんのかわいさなんですか?似合いすぎでは?あ、脱線。)
そして、草野さんの言葉通りスピッツの曲はかわいい。今はそういうバンドも珍しくないのかもしれないけれど。変態かわいい。エロかわいい。こじらせかわいい。切なかわいい。キラキラかわいい。なんでもござれ。全てを”かわいい”に回収することは否定しますが、かなりの割合でかわいい。(ちなみに元祖キモかわいいアンガールズは『群青』のMVでダンスを披露しておりますので興味があればご覧ください。スピッツ / 群青 - YouTube)*6 *7
そういうわけで喜々として曲を選んでいたんですけど、逆に難しい!絞れない!どれもイけそうだから、「これ」と決めるにはどうしたら良いんだろう?!みたいな感じに。
それにスピッツ好きとしては、比較的マイナーっぽい曲を紹介したいという下心があるし、他のメンバーでは選ばないであろうメッセージ性の抽象度が高い初期アルバムや、バリバリ「死とSEX」がテーマみたいな曲から選びたいとも思ったのですが、一応誕生日祝いのつもりだし、「私の下心や欲望」よりも「今、私の目に見える増田さんはこういうイメージ」と素直に思える曲を選ぶぞと念じながら自制しました。小山さんに『おっぱい』をあげちゃったから(語弊があるな?)、増田さんは『海とピンク』にしようかな~ニヤニヤ、ってしてたんだけど、やめたよ!(←どさくさにまぎれて紹介。)それと、3曲のバランスを考えました。これは小山さんの時にも意識していたのだけど、人にもスピッツにも多様な面があるから。*8
では、ようやく、1曲目。
1.ライブ後である今一番「ふと思い出す増田さん」な曲
『謝々!』(シングル『冷たい頬/謝々!』、アルバム『フェイクファー』収録)
ライブで感じたことと、増田さんの口癖「ありがとう」から選びました。
まず、ライブで、いやいやこっちが「ありがとう」を言いたいよってすごく思ったので、そういう気持ちが一つ。
そして、この曲のやさしいだけじゃなくて強いところ。で、強いんだけどやさしいところ。
終わることなど無いのだと 強く思い込んでれば
誰かのせいにしなくても どうにかやっていけます
「ですます調」の混ざり具合も増田さんを思わせるバランスでした。とても強くて潔いことを言っているのに、ちょっとほっとする雰囲気。
大空に溶けそうになり ほら全て切り離される
鳥よりも自由にかなりありのまま
君を見ている
というところなんかも、言語化できない感覚へと羽ばたく増田さんと重なりました。増田さんはこんな感覚にさらっと到達できそうな気がする。
くす玉が割れて笑い声の中
君を見ている
という最後の祝祭感あふれる音がたまらなく好きなのですが、ここにはライブの最後にNEWSを見ていた時の自分の気持ちを思い出します。文字通りくす玉が割れたようなキラキラが舞い降りてくる幸せな歌声の中で、ぐっと来ていた増田さんを見ていた気持ちを。
そして曲調。言葉で言及する能力が残念なので、つい歌詞の話ばかりしていますが、曲調がイメージと合わなければ選んではいないわけで。曲全体もかわいくてやさしくて力強い。ちょっと切なくなるところがあるのも好きです。
まず、ジャブとして、『謝々!』でした。
2.今一番「アイドルまっすーに歌ってほしい」曲
『涙がキラリ☆』(シングル『涙がキラリ☆』*9、アルバム『ハチミツ』収録)
「もっと感じさせてやるよ」的なコレ言わせたい系歌詞の曲を選びたい気持ちとも戦って、そして勝ったよ…。(←あきらめきれないものだから、しつこく言う。)
”アイドル”というのが増田さんの主たる顔であって、その面にすごくぴたっとくるのではないかと選びました。この絶妙なかわいさを”アイドル”全開で歌いこなせるのは増田さんだ!とね。
同じ涙がキラリ 俺が天使だったなら
星を待っている二人 せつなさにキュッとなる
同じ涙がキラリ 俺が天使だったなら
本当はちょっと触りたい 南風やって来い
もうキラッキラ!そしてちょいエロ!でもってかわいい!
アイドルッッ!!(スピッツはアイドルではないけど!)
「俺」と「天使」という語感のギャップも増田さんに似合うなーと思います。
これ以上私が言う必要あるかな?ってくらい、個人的には違和感なし。現状。
そしてね、シングル『涙がキラリ☆』発売日は7月7日なんです。スピッツ的七夕曲。クリスマスなんかより七夕が恋人の日であるという話(ニュアンス)をタモリさんに熱弁していた草野さんを思い出す。そういう季節にマッチするところもあって、3曲選ぶにあたっての絶対に外せない軸となる曲として位置づけ。
3.今一番「増田さん(素)」な曲
『みそか』(アルバム『スーベニア』収録)
みそか スピッツ 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索*10
今回増田さんをイメージしながらざっと曲をピックアップした時に、アルバムの最後の曲を何曲か選んでいました。最後の曲の、ちょっと大きな何かに向かう意志を感じ、かつ、ひらけた印象の曲調が合う気がするのかもしれないです。その中から泣く泣く厳選。
この曲は特にファンタジー的感覚が少なくて、ストレートな言葉が入ってくる、ざらっとした手触りの素材だけでできているという感じがする曲だと思いました。音もそうだと思う。
メインにアイドルとしての増田さんイメージをぶつけた曲をもってきたので、あえて最後は無色の素材勝負にしたいなと。
君をさらっていこうかな 例え許されないことでも
という、キュンとさせる部分もありますが、それはここだけ。
輝け 不思議なプライド胸に
周りに合わせない方が良い感じ
とかは増田さんはこうだな、と思ったり、増田さんをこんな風に応援したいな、と思ったりします。
約束 ひとつを抱きしめて
テレパシー 野ざらしあきらめず
越えて 越えて 越えて行く 命が駆け出す
悩んで 悩んで はじまるよ 必ずここから
混ざって 混ざって でかすぎる 世界を塗りつぶせ
浮いて 浮いて 浮きまくる 覚悟はできるか
もう、この疾走感ある音がたまらないし、繰り返されるフレーズも草野さんの声の溶け加減もたまらん!(個人的には浮いて浮いて浮きまくってやる!と妙な自己肯定感がわいてくる。覚悟は…できてないけど!)
あと、増田さんは何度も困難な経験をしてきていて、それを何度も乗り越えてきているんだよなぁ、と。たまにラジオでリスナーの方からの相談があったりすると、すんごいやさしく丁寧な答え方をしていて。実感がこもっていて、一足飛びにはいかないような、エンタメ性にはとぼしい、とても地道な答えだったりします。それに毎度ギュンとしている。そういうイメージにも、何度も何度も繰り返すフレーズが合うような気がしました。
もっと手が届かないくらいかっこいい曲を選んでも良かったのだけど、ちょっと身近に感じる曲にしてしまったのは私のエゴかも。そんな増田さん、想像するだけでかっこ良すぎるんだもの。耐えられなくてゴメン!(何の告白。)
と、いうことで、30歳の増田さんをこんな風に見ていたよ、報告でした。
31歳が増田さんの身となり力になる1年になりますように★彡
ちなみに、今年はスピッツ結成30周年ということでスピッツ界隈は祝賀ムード満載です。シングル集も明日7/5(水)発売!*11 それに伴い、まさに今TOWER RECORDSのカフェ*12 でコラボカフェ『SPITZ 30th ANNIVERSARY CAFE』なるイベント中なんです。
tower.jp
なんとそこで、今回ピックアップさせてもらった『涙がキラリ☆』のイメージによる「”涙がキラリ☆”パフェ」なるものが食べられるのですよ!コレ(左)↓*13
コラボカフェの開催期間はまだあるのですが、メニューが第1弾・第2弾で入れ替わるため、第1弾の「”涙がキラリ☆”パフェ」は7/7(金)までになるようです。他のメニューは7/6(木)までなのに、パフェだけ1日長いのは七夕が影響している模様。アラザンがキラキラしてるし、ただ甘いだけではない柑橘系パフェってところにキュッとなる☆
まぁ、1,000円するから(うっ)…気軽に食べられないですけど、他にもメニューがありますし、スピッツの曲と映像を楽しみながらくつろぎたい時はぜひ。(しかし休日は混んでいて並ぶらしい…スピッツ恐るべし。)
*1:特にタイトルが走り過ぎた…。小山さんごめん(汗) 好きな曲だしマジメに選んつもりだけど、タイトルだけ見るとふざけてる具合が半端ない…。
*2:すっごいこじらせてることを書くと、スピッツの詞についてはできれば語りたくない。外部に向けて語るのはもちろん、自分の内部で限定してしまうことも嫌だと思ってしまいます。スピッツの曲には”よくわかんないまま特別”でいてほしい。だから今回もすっごく雑に書きそうになったのだけど、それは好きな子に冷たくしちゃうような行為であって、やはり自分勝手で失礼かなと思ったので、詞の全体像についても自分の思うところを最小限で何とか書きます。
*3:草野さんはメロディーから曲を作ると発言していたりする模様。
*4:『Rockin'on Japan』2016年09月号、p58、インタビュー:山崎洋一郎、ロッキング・オン
*5:『音楽と人』2016年08月号、p7、文:青木優、音楽と人
*6:ちょっと脱線する気がするので脚注に書きますが、ちょうど読んだインタビューで草野さんも「俺、ゲイではないですけど、男と女の役割があまりにもはっきり決まっているものに対しての違和感が、子どもの頃からすごいあって。もちろん脳のつくりとか骨格とか、いろいろ違うんだろうけど……文化によってジェンダーの役割ってさまざまで。それを押し付けられるようなことに対しては、いまだに違うなと思うことはあります」と語っていましたのでメモ。それは曲から感じてはいたけれど、言葉にしてもらえると、やっぱり思い過ごしじゃなかった、と安心するというかより腑に落ちるというか。※『音楽と人』2016年08月号、p8、文:青木優、音楽と人
*7:しかし、スピッツのことを書いていると、自分のこじらせ具合を再確認してしまうから、何気につらいな凹
*8:つい偏らせたくなるんだけどね…。今、平行して加藤さんのも選んでいるのですが、バランス的に似た分類にくる曲のどちらも捨てがたくて、いっそ同テーマで3曲選ぶか!と禁じ手を取りそうになりましたが、涙をこらえてどっちかにします。くそー。←どうでもいい。他にもどうでもいいこだわりがいくつかあったりする…。
*9:カップリングが『ルナルナ』だなんて、キラキラ摂取量が限界を超えちゃうじゃないか!
*10:みそか - スピッツ - 歌詞 : 歌ネットは最後の「混ざって」が「ざって」になってる…。
*11:スピッツの全シングル集『CYCLE HIT 2006-2017』発売記念、タワー×スピッツ結成30周年企画 - TOWER RECORDS ONLINE
*13:ちゃっかり、行ってきました。後ろにぼやっと写っているコースターをお持ち帰りできます。