キラキラの方へ。

しがないミソジのゆるふわ雑記

ココロとカラダ、にんげんのギャップ:『装苑』2018年11月号MFBB感想

色々追いついていないんですが、先にこちらを!だって増田さんがいっぱい褒めて欲しいと言うものだから…ね?(誰に)

装苑 2018年 11月号 (雑誌) どーん。

 

【目次】

 

改めて、『装苑』と『MFBB』

ご存知、ファッション誌『装苑』で『MFBB』というNEWSの増田さんの連載コーナーが始まったのは2018年4・5月合併号から。

装苑×増田貴久のあゆみ>

2017年5月号 「装苑男子」として登場

2017年9月号 「増田貴久が手がけるNEWSの衣装」

2018年4・5月合併号 「MFBB 増田貴久(NEWS)×森永邦彦(アンリアレイジ)」

2018年7月号 「MFBB 増田貴久(NEWS)× Levi’s® TAILOR SHOP」

2018年9月号 「MFBB 増田貴久(NEWS) EPCOTIA」

そして2018年11月号において、めでたく4回目のMFBBとなりました。

 

装苑』について、発行の文化出版局のホームページでは…

シーズン毎に発表されるデザイナーのコレクション紹介はもちろん、人気アーティストやアイドルのコスチュームから、舞台衣装に至るまで。今の時代を感じさせる最新のファッションカルチャーをあらゆる角度から発信。連載企画にはアートディレクターによるビジュアル提案やクリエイターのインタビュー、人気ブランドの製図紹介などなど、創作意欲を掻き立てる企画ばかり。新しい才能の発掘も含め、オリジナリティ溢れるデザインやクリエイションを伝えます。*1

私が『装苑』に感じるのは「創作意欲を掻き立てる企画」まさにコレ!つくり手側に近い雑誌、という印象です。「デザイナーのコレクション紹介」「人気ブランドの製図紹介」にもその色を感じますが、独自のファッションコンテスト『装苑賞』*2 を行っているところなんか、きっと他にはない特徴。

発行している文化出版局は「学校法人文化学園」が母体らしいのですが、文化服装学院もその一組織なんですね。あの『NEWSICAL』の衣装協力をしてくれた専門学校です。*3 今更だけど、さもありなん。

ちなみにですけど、『装苑』の創刊はなんと1936年だそう。戦前て!!

さらにちなみになんですけど、私も学生時代にちょいちょい買ってはあこがれたものです。いまだにあこがれはあこがれのまま…ですけど。(いや、ますます遠くなっているというウワサも。)*4

 

『MFBB』というコーナー名は「増田貴久のファッションバカ万歳!」の略だそう。増田さんはファッションへの興味が高じて、NEWSはもちろん他のグループの衣装デザインにも関わるようになっている人ですが、つくり手寄りのファッション誌でそんなタイトルつけてもらえるほど、認められた”バカ”なんだ”バカ”なんだ”バカ”なんだ…と思うと、すごいなー愛されてるなーと感心ぜずにはいられません。

 

2018年11月号の『MFBB』 

さてはて、前置きが長くなりましたが、その『MFBB』2018年11月号についてです。

soen.tokyo

今回のテーマはボディペインティング。ゲストはチョーヒカルさん*5。誌面に「BODY PAINTER」とあるので、今回の肩書きはそれで良いのかな?ご自身のTwitterでは「ボディペ・イラスト・デザイン・漫画など」と活動紹介していて、その幅広さがうかがえます。ホームページのトップ画面hikarucho.comで見られる作品画像はインパクト大。人体版「トリックアート」的な感じもするんだけど、様々なコンセプトが込められていて、”トリック”がメインなのではなく、それを入り口にしている感じ。増田さんとの対談でも、錯視効果を意識しつつ「例えば蝶々も、紙に描いてあったら単なる蝶々だけど、人間の身体に描いてあったら、そこから何かが読み取れそうな気がするじゃないですか。そういう面白さとか奥深さが、人体をキャンバスに見立てることで発生する」と。人体や生モノという固有物を支持体に期間限定で成立する作品という意味では、サイト・スペシフィックならぬ、生物・スペシフィックな作品と言っても良いのかも。

 

そんなチョーさんによって増田さんの身体に描かれたのは機械&花!左の腕とわき腹にかかけて、部分的に表皮のフタが外されたように、内部の機械構造が露出しています。さらに、その機構のすき間から植物が生え出し花を咲かせている。(是非、ご購入してご覧ください…。)

花の種類については詳しい方に解説いただきたい…。カスミソウ*6トルコギキョウ*7ペンタス??*8ブローディア???*9 うーん画像上でも違う気がする…ので。もしこの花だとして、共通点は5~7月くらいが花の時期だということでしょうか?花は撮影の直前に選んで購入したそうなので、撮影の時期がこのころなのか?それとも増田さんの誕生月をイメージしたのかな?あるいはやっぱり花言葉?など思い巡らせましたが、コレか!という理由は導き出せずでした。

選ばれた花は、紫~青~白と寒色なので、美しく少し悲しげで儚げな雰囲気があるように感じました。生命力!喜び!とかのイメージよりは。

増田さんの表情も機械の身体に寄せているようで無表情でクールな目線。手には花(実物)を握っているのだけど、その表情からは花に何を感じているのか読み取ることはできません。

 

興味深いのはタッチを残しているところ。最初は実物の花と描かれた花の見え方の違いにちょっと引っかかりました。実物との対比なんて難しいことをなぜあえて行ったのかな、と。だけど、トリック的な完成度よりも、人体に”描く”ことの方に意味を見出しているのかなと思い直しました。タッチを残すということは絵画っぽさを残しているということ。チョーさんの「人体をキャンバスに見立てる」という言葉からも、まさに”ボディペインター”なんだろうと。

このご時世、”リアル”に描く方法はきっといくらでもある。でも、チョーさんが目指したのはそこじゃないのかも。人の身体に人が描く、という”生”感のようなものを残したいのではないかなと。合成でもCGでもない、描いている側の手間ひまや描く人と描かれる人の関係のようなもの、人がつくってるんだという感覚…そんな”生”感。

それと、”写真”が作品としての最終形になるというところも、絵画っぽさを残す一つの理由なのかもしれません。”リアル”に描き過ぎるとただの写真加工に見えてしまうから?(是非、ご購入してご覧ください…。2回目。)

 

手の甲のトリックアート的おもしろさも一つですが、個人的に見所の一つだと思ったのは関節の表現。肩の部分は球体の軸にカポっと車輪のような部品がはまった球体関節的機構なのかな?ここの構造はどんな役割をはたしてるのかな?動力は何かな?と妄想できます。

「だいたい骨と筋肉を見てる。人によってみんな違うし。あとは全体として見たときに、自然に映るように描きます。結構、その場で決めることが多いですね。」とチョーさんが語っているように、増田さんの身体の特性、角度やポーズによって見え方が変化するのだから現場で決めることが多くなることは想像できます。平面でない画面に円に見えるように描く、ということだけでもどれだけ大変か…。どこから決めて描いて行ったんですかね?ざっくりとポーズと構成を決めて、後は描きながら見え方を確認しながらっていう感じなのかな?ラフとは全然違うそうなので、ラフ案も知りたくなりました。増田さんの筋肉と骨…増田さんの…。

構造はけっこうゴツめに描かれてますよね。さすが増田さんの身体をつくっているだけある。頑丈そう!そうしたところにも増田さんへのオーダーメイド感が出ていておもしろいです。(是非、ご購入いただいてご覧ください…。3回目。)

 

増田さんは今回のテーマを「身体の中身がロボットで、それが見えてるんだけど、そこに花が生えてるイメージ」とオーダーしたとか。でもチョーさんは普段はモチーフを一つにしているそうで、その組合せにピンとこなかったと語っています。人物という”キャンバス”がすでに色々な要素を背負っているので、加えるモチーフは一つで充分ということなのかもしれません。あまりモチーフが増えてしまうと、モチーフの持つ”意味”だけでいっぱいになってしまったり、ちょっと叙情的になり過ぎてしまうのではないかな?一つのモチーフの意味だって描き方によって変えられるので、モチーフと人間との対比だけに集中したいという思いがあるのかも?これまでの作品を拝見しても、モチーフが一つ、という強さは確実にあるように思います。

なお、ホームページの作品の中には機械と花、それぞれの身体を持った人物の作品があり、それぞれの作品にはけっこう異なるメッセージが添えられていました。

 

身体×機械

“Nothing is perfect, but I can’t accept anything less than perfect.”*10

意味は「完璧なものは何もありませんが、完璧ではないものは受け入れることができません。」byグーグル翻訳くん

 

身体×花

コンプレックスが全てなくなるなんてことはきっと有り得ないし、そんな必要はない。コンプレックスを含めて、悩みや憤りや、色々な形の花を集めるから、カラフルで美しく味わい深い人が出来上がるのだと思います。*11

 

完璧を求める私と、コンプレックスを受け入れる私。機械は存在し得ない完璧さの象徴で、花は固有性ある生命の賛美でしょうか。むしろ、真逆と言っても良いようなイメージ。チョーさんの中でこの二つの組合せがピンとこなかったのは、こうしたイメージの差にもあるのかもしれません。でも今回の試みで「すごく上手く出来上がっちゃったわけだから。価値観あらためないと。」とのこと。おおっ、増田さんとのコラボがチョーさんに刺激を与えている!

 

無機質な機械の体、

そこにお花が添えられたら

あたたかな生命を

吹き込めるような気がした

とは、作品写真に添えられた増田さんの言葉。機械と生命、半永久の命と儚い命、硬さとやわらかさ、人工と自然、量産品と一点物…。増田さんはどんなテーマを思い描いたのか。

私がまず、外見は人間、中身は機械、ということに感じるのは外面と内面のギャップです。機械の身体には、システマチックで感情のしがらみがない内面を思い浮かべる。だけどそこに花が加わることで、さらにその印象は変化します。なぜなら花は本来ロボットにとってはきっと特別な意味がないものだから。「美しさ」のような抽象的なものを感知しないロボットにとっては、花は繁殖を目的とした植物の期間限定の姿、くらいの認識かもしれません。その花が、機械に”同居”あるいは”侵食”していることが意味するもの…ありきたりですが、私はロボットにシステマチックに処理できない感情のようなものが宿った現れように感じました。例えば、オズの魔法使いのカカシやブリキの木こりが脳や心を手に入れ、操り人形のピノキオが冒険を経て人間の子どもになったような。ロボ・増田(仮)の表情は読み取れませんが、花をにぎって見つめている様子には、何らかの意味が在るように感じます。表情筋がロボ・増田(仮)には乏しくて内面が表情に反映されていないのかも?逆に感情が生まれたばかりで表情筋の使い方がわからないのかも?それとも、わいてきた感情を否定しようとしている葛藤の中にあるのかも? 笑顔のイメージがある増田さんのミステリアスな”無表情”が様々な想像を呼びます。花で右目を隠したり右半身にだけジャケットを羽織っている様子には、隠された部分とあらわになった部分、その対比が込められているようにも。

ふとリンクしたのは『EPCOTIA』のソロ曲『Thunder』の一節「たまにはトボけたピエロも演じて」という部分でした。ここの部分、ちょっと使い古された表現だなー(言い方)と、実はあまりすとんと落ちてなかったんですけど。だからこそ増田さんの入れたいフレーズだったのかなという気もしていました。「ピエロ」は人を笑わせる役目を背負った存在。顔で笑って心で泣くピエロ、というのはポピュラーなイメージ。外面と内面が異なる存在代表です。そこを経ての、ロボットの身体に宿る”心”のイメージ。単純な思考回路ですけど、今の増田さんには、見た目と気持ちは異なることもある、そのことをわかってほしい、あるいは、気持ちをさらけ出したい、という欲求があるのだろうか?と。もしくは、そうしたギャップに葛藤する自分に区切りをつけたいとか、逆にギャップを肯定し受け入れ融合していきたいとか…そんな想いや興味関心があるんでしょうか?実際のところはわからないけど。

私自身はそんな外面と内面のギャップが人間の奥深さだと思うので、そこに差があるのは当たり前だしむしろ興味深いんですけど、増田さんが精神的に健やかにいられる方向に進んでくれたら良いなーとだけ願っています。

…と、こんなことまで考えてしまうのは、やはり増田さんゆえ。個人的には増田さんという”キャンバス”が作品のイメージをよりふくらませてくれました。チョーさんにとっては”キャンバス”それ自体が強い意味を持っていることは面倒でもあるだろうけど、やりがいでもありそう。「また、誰かとこんな風に話して、その人に合った作品を作ってみたいですね。」というチョーさんの感想に妄想夢が広がります。

 

とにもかくにも『装苑』が増田さんのクリエイティブ面が刺激されたり表出する機会として存在していることがとてもとてもうれしいです。今回のように増田さんの突飛なアイデア(ほめてる)を納得のいく形にするために試行錯誤することが、ゲストのアーティストだったりサポートの方々刺激になって、その方に還元できるような何かが生まれたならウィンウィン!コラボの醍醐味!ですね。もちろん、増田さんが学びの姿勢で臨む企画の方も、一緒に学べるし刺激を受けられるし、この経験が増田さんの中でどう消化されていくのかな~とワクワクします。

つまりは、これからも『装苑』の『MFBB』を楽しみにしています!!ってことで!!

 

心と身体をめぐるマンガ(”少女マンガ”寄り)

さて、ここからは極々個人的な話になります。『装苑』を買ったときに、一緒に『セリー』というマンガをジャケ買いしました。作者の森泉岳土さんの作品は1冊持っていておもしろいことは知っていたのですが、特に「すべてが終末へ向かう世界で、彼と『彼女』は、本を読む。驚愕の才能、渾身の新境地、SF詩篇」という帯の文言にひかれて。そうしたら!なんと!びっくり!増田さんのボディペインティングと絶妙にリンクしあう(と私が勝手に思う)作品だったんです。

そこで『セリー』ついでに、他にもリンクしそうなマンガをいくつかあげてご紹介することにしました。自分の記憶から引っぱり出しているだけなので、すごく偏ってます(汗)”少女マンガ”系?それと、ちょうど4作品出てきたことにかこつけて、もしNEWSメンバーにおススメするなら…という妄想を無理やり入れ込んでみました。

全て1冊に収まる短編ですので、もしご興味あれば。この手のストーリーは少し説明するだけでネタバレになってしまうので(核心的なところは避けているつもりですが)、ちょっとでも嫌な方は回避してください~。

 

清水玲子『メタルと花嫁』

(1985年ララ2月大増刊掲載、『ノアの宇宙船―清水玲子傑作集―』1985、白泉社、などに収録)

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生田斗真氏出演で映画化もされた『秘密 THE TOP SECRET』の作者、清水玲子さんの初期作品。

あらすじ(風):舞台は人間型ロボット*13 が一般的になっている未来。殺し屋のジャックは市議会長を狙ってその娘エルに近づく。彼女は自分のボディガードの人間型ロボットのJに好意を寄せながらも、人間のフィアンセと結婚させられそうになっていた。彼女に惹かれたジャックは結婚を阻止しようとするけれど…。(画像は、他人との結婚を勧めるJを責めるエル。)

ロボットに愛という感情は生まれうるのか、ロボットに対する人間の無理解と横暴、ロボットゆえの哀しさなど、ロボット×恋愛モノの王道ストーリーがつめこまれています。ラストのラストが一味違うところがさすがの清水さん。*14

おススメしたいメンバー:小山さん!?ヒロインがかわいいし、女子の気持ちに共感できる小山さんにキュンキュン(?)してほしい。絵柄が苦手でなければ読みやすいのでは。指先がめっちゃ少女マンガなんだよ…。 

主人公ジャックが出てくる作品は複数あるそうで「ジャック&エレナシリーズ」と呼ばれているそう。下記の文庫にまとめられているようです。私は部分的にしか知らないのですけど…。

ミルキーウェイ|白泉社

 

森泉岳土『セリー』

(2018、KADOKAWA

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「水で描き、そこに墨を落とし、細かいところは爪楊枝や割り箸を使いマンガを描く。」*16 という独特な描き方の作家森泉岳土さんによる最新単行本。

あらすじ(風):舞台は未来。閉鎖した空間で過ごすヒューマノイド*17 のセリーと人間のカケルの話。書庫のある家で読書をしながら過ごす二人。彼らが置かれた状況、共に過ごす時のうつろいが、長いスパンをかけてで少しずつ描写される。

生きることとは何かと考えさせられる。そして書物のもつ力を感じる作品。

余白がある造りで、ある意味シンプル。でも自分で余白を埋めながら読む必要があるとも言えるかも。帯の「SF詩篇」という言葉がぴったり。誇張されキャラ化された絵柄が苦手な人にも読みやすい一冊。

おススメしたいメンバー:加藤さん!書物の存在、文学からの引用がストーリーの中で重要な役割を果たしているので。

セリー 森泉 岳土:コミック | KADOKAWA

 

市川春子『日下兄妹』

(収録『虫と歌―市川春子作品集―』2009、講談社

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アニメ化された『宝石の国』の作者のデビュー単行本の中の一作。

あらすじ(風):舞台は現代。野球部期待のピッチャーでありながら肩を壊してしまった日下雪輝。手術を拒否して家で退部届けを練っていると、自宅の古道具屋で外れたタンスの部品から謎の生命体が生まれる。彼を野球部に引き戻したい部員たち、そして謎の生命体とのコミカルな攻防と人知を超えた交流。

夏のひと時に様々な想いと時間が行きかう、ふわっとSFなストーリー。『MFBB』とは、”肩”つながりでもあります。

けっこうクセがある作家さんかも?好き嫌いあるかもしれません。私は好きなんだー!

おススメしたいメンバー:増田さん?言葉でうまく説明できないインスピレーション的な発想が通じ合わないかな?と。謎の生命体の虫っぽい形態が苦手かもしれないけどw 一緒に収録されている『ヴァイオライト』も雷が象徴的に使われているのでおススメ。

『虫と歌 市川春子作品集』(市川 春子)|講談社コミックプラス

 

萩尾望都『A-A´』

(1981年プリンセス8月号掲載、収録単行本が3種ほどあるので略)

f:id:chikachika04:20181006154812j:plain*19

言わずと知れたマンガ界の巨匠のSF作品。

あらすじ(風):舞台はクローン技術が発達した未来。アデラド・リー(アディ)は未開の星での研究中に事故で死に、3年前までの記憶をもったクローンとしてよみがえる。彼女は再び研究チームに合流するが、元の彼女と3年間一緒に過ごしたメンバー、中でも彼女に特別な思いを抱くレグ・ボーンとの間には様々な摩擦と葛藤が起こって…。

ロボットやアンドロイドではなく、クローンの話なのですが、身体(外面)と記憶(内面)のズレという関連性からピックアップ。

元の人物とクローン体との差と共通点。共に重ねた記憶の重さと”存在”自体の重さ。それゆえの残酷さ。うまく書けないけれど、こんなに濃密なストーリーを短編で創り上げた萩尾望都に驚嘆してしまう。

時間経過とモノローグの絡み合いがすごい。時間経過をさくさく追っていくタイプのマンガに親しんでいる場合は読み難かったりするのかも?マンガならではの表現だよなーと、個人的には大好き。

おススメしたいメンバー:手越くん。SFながら、重めの愛の話でもあるので。

アディは人間が開発した一角獣種という珍しい種族として描かれており、単行本の『A-A´』には一角獣種をめぐるストーリーがまとめられています。

A-A’ | 萩尾望都 | 【試し読みあり】 – 小学館コミック 

 

ふぁー、またようわからん蛇足を大量にお送りしました。無駄に長い!メインの話題にとどめれば良いのに…墓穴。

 

最後に近況を(知らんがな案件)。ちょっと…どころじゃなく15周年においていかれています。*20 なんだかんだ忙しくなった時期に重なったものだから、元々少量の気力体力と、時間の使い方の下手っぷりを発揮し、単純作業のゲームだけで精一杯になってしまって…。(ゲームはやってるんかい。)

ようやく背景の季節を変えられたのが喜ばしい。秋?と問われると微妙ですが。『「生きろ」』に合わせて生命感を出してみたつもり…。

 

*1:装苑【文化出版局】

*2:装苑賞 文化出版局 so-en 1956年に『装苑』創刊20周年を記念して創設されたそう。参照:学園の歩み | 学校法人 文化学園

*3:NEWSICALができるまで 増田貴久の挑戦 - フジテレビ

*4:さらなる個人的思い出話なんでしまっておきますが、市川実日子さん、そう、あの映画『シン・ゴジラ』でも話題になったちょっとクセのある役者さん、が出ていた頃がライト読者ピークでした!「市川実日子さんがminä(現minä perhonen)を着るだなんて、なんて最高の企画なんだ…」とか思ってた。

*5:Profile - hikarucho.com

*6:カスミソウとは - 育て方図鑑 | みんなの趣味の園芸 NHK出版

*7:トルコギキョウとは - 育て方図鑑 | みんなの趣味の園芸 NHK出版

*8:ペンタスとは - 育て方図鑑 | みんなの趣味の園芸 NHK出版

*9:トリテレイア(ブローディア)とは - 育て方図鑑 | みんなの趣味の園芸 NHK出版

*10:SURREAL “Nothing is perfect, but I can’t accept... — hikarucho.com

*11:Confidence model: Misaki Katsumata photo:... — hikarucho.com

*12:清水玲子『ノアの宇宙船―清水玲子傑作集―』(1985、白泉社)p112 部分。端がきれいに出なくてすみません…。

*13:マンガでの表現を引用しています。

*14:ちなみに『幽☆遊☆白書』にウソの記憶を埋め込まれた軀という登場人物がいるんですけど、そうしたエピソードもあります(両マンガに対する盛大なネタバレ)。

*15:森泉岳土『セリー』(2018、KADOKAWA)p7 部分

*16:森泉岳土 - DOTPLACE

*17:こちらもマンガでの表現を引用しています。

*18:市川春子『虫と歌―市川春子作品集―』(2009、講談社)p120 部分

*19:萩尾望都萩尾望都作品集17 A-A´』(1984小学館)p18 部分

*20:味の素スタジアムで「これからもついてきて」的な言葉があった時には、「ついていく」ってのは私のファンの在り方とはいまいち合わないんだよな~なんてめんどくさいことを考えたりしていたんですけど、今思う。確かについていくのが大変だ。(たぶんそういう意味じゃない。)